第22回視覚リハ大会・ランチョン2 「『生きる』を変える,携帯端末と視覚リハ事情」

この記事は、2013年6月2日配信。

第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 ランチョンセミナー2
「『生きる』を変える,携帯端末と視覚リハ事情」  
 三宅 琢(Gift Hands)、氏間 和仁(広島大学)  
  
日時:2013年6月22日(土)11:55~12:45
  会場:ときめいと 2階 会議室AB 
  共催 新潟ロービジョン研究会2013 

 ロービジョンケアと言えばルーペや単眼鏡などのグッズを想起しやすいが、最近ではタブレット型PCであるiPad(米国アップル社)をロービジョンエイドとして活用する弱視の症例に加え、スマートフォンであるiPhone(米国アップル社)を活用している全盲の症例も存在する。障害者補助機能であるアクセシビリティ機能の基本的な考え方や構造学的なユーバーサルデザインの重要性を踏まえて、なぜそのような活用法が成立するかを具体的に解説する。

 患者がどのように活用しているかを、Gift Handsの代表として訪問した多くの施設で得た具体的な活用事例を紹介する。また眼科医としてロービジョン外来におけるタブレット型PCやスマートフォンのロービジョンエンドとしての、初回導入時の患者への問診の手順や実際の指導法について症例ごとに紹介する。いまなぜロービジョンエイドとして一般機器であるタブレット型PCやスマートフォンが重要であるかの重要性をわかりやすく解説する。

 教育の分野においてもiPad活用の有効性は報告されている。教育での活用場面には、視覚補助具・教授材・学習材をあげることができる。また本格的な使用に先駆けて行われるのがiPadの基本的な操作練習である。視覚障害者がiPadを利用する際に主に用いられるアクセシビリティ機能は〝3本指ズーム〟と〝VoiceOver〟である。これらを使いこなすためには、いくつかポイントがあるようだ。このような基本的な操作練習や概念形成が適切に行われると、iPadのその後の操作は順調に進みやすいようだ。視覚障害教育を専門とする教育学者の立場として、全国各地で実施してきた体験会や教育相談活動で得られたアクセシビリティ機能の基本練習の方法や、実際に視覚障害の特別支援学校や弱視特別支援学級などで行われている実践事例を紹介する。

 医療や教育での取組が、視覚障害リハビリテーション分野でのタブレット型PC活用を考えるきっかけになれば幸いである。

 

【略歴】
 三宅 琢  日本眼科学会眼科専門医、認定産業医、Gift Hands代表
  平成17年3月 東京医科大学卒業
  平成17年3月 東京医科大学八王子医療センター 研修
  平成19年4月 東京医大眼科学教室入局
  平成24年1月 東京医科大学 眼科 兼任助教
     永田眼科クリニック 眼科 勤務医(名古屋)
           Gift Hands 代表
  平成24年3月 東京医科大学大学院卒業
  平成25年1月 三井ホーム株式会社 産業医 

 氏間 和仁 広島大学大学院教育学研究科准教授
  平成6年3月 筑波大学理療科教員養成施設卒業
  平成6年4月 愛媛県立松山盲学校教諭
  平成17年3月 明星大学大学院人文学研究科教育学専攻修了
  平成18年4月 福岡教育大学教育学部講師
  平成20年10月 福岡教育大学教育学部准教授
  平成23年4月 広島大学大学院教育学研究科准教授
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  平成14年 第10回上月情報教育賞優良賞受賞
  平成15年 第13回特殊教育ソフトウェアコンクール
        特殊教育研究財団理事長奨励賞受賞 

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【ランチョンセミナー】 (協賛:新潟ロービジョン研究会2013)
     6月22日(土)11:55~12:45   (昼食~数に限りがあります)
  会場1.チサンホテル 4階 越後の間(東)
    最新の眼科医療とロービジョンケア
    「ここまで進化している!眼科の検査と治療の最前線」
          長谷部 日 (新潟大学医学部講師;眼科)
    「医療のなかでのロービジョンケアの役割」
          新井 千賀子 (視能訓練士:杏林大学)
  会場2.ときめいと 2階 会議室AB
    「『生きる』を変える,携帯端末と視覚リハ事情」
          三宅 琢(Gift Hands)、氏間 和仁(広島大学) 



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