案内:『済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017』 細井順
~人生の味わいはこころを通わすことから~
日時:平成29年11月18日(土)
開 場:14時 公開講座:14時30分~17時30分
会場:済生会新潟第二病院 10階 多目的室
参加無料 要事前登録
生命倫理に造詣の深い宮坂道夫先生(新潟大学大学院教授)と、ホスピスで活躍している細井順先生(ヴォーリズ記念病院ホスピス長)に講演して頂き、その後お二人に対談して頂きます。
今回は、細井先生の講演抄録を以下に紹介します。
演題:「人生の手応えを共にさがし求めて〜死にゆく人たちと語り合った20年〜」
講師:細井順(ヴォーリズ記念病院ホスピス長;滋賀県近江八幡市)
【抄 録】
まずは自己紹介、私の物語をすこしばかりお話ししよう。誰にでも自分ひとりだけの物語があるはずだ。それを綴ることは、自分を理解し、生きていく力を得るために大切なことである。
私は昭和26年生まれの男である。クリスチャン医師の家庭に生まれた。細井家にとって、また母の実家にとって、戦後初めての赤ん坊だったので大切に育てられた。苦労知らずに幼少年時代を過ごし、大学進学には2年の浪人期間を要した。大学卒業後、外科医になり、結婚して、三人の子どもに恵まれた。外科医の仕事の中から、手術でも助けられない患者さんたちとの関わり方に悩み、ターミナルケアに興味を持つようになった。
父親が胃がんのためにホスピスで最期を迎えたことが引き金になり、ホスピス医に転向した。それから8年後に私自身も腎臓癌で手術を受けた。ホスピス医として同病の患者さんを看取ることも少なくないが、自分はまだ死なないで生きている。そのことの意味を考えながら手術後13年間を過ごした。いまでは、生死は自分の手の中にはなく、何故かわからないが私は生かされていると考えている。
振り返れば、生まれてからこの方、自分で道を切り拓いたというより、周りの人たちに生かされてきた。ここに至り、私らしい物語を綴ろうとは思わなくなった。これからは私の如く生きていきたい。
ひとりでは生きられないという宿命を背負った人間が、与えられた人生を生き切るための力の源は何であろうか。たとえば、「お互いさま」と心から言えるしなやかさ。
人生に勝ち負けはいらないが、手応えは感じたい。目まぐるしく移り変わる現代社会の中でさえ、我々人間の根本には変えられないことがある。生死の狭間で揺れる人たちから教わったことを皆様と共に深めてゆきたい。
【細井順プロフィール】
公益財団法人近江兄弟社ヴォーリズ記念病院ホスピス長。
1951年生まれ。78年大阪医科大学卒業。自治医科大学消化器一般外科講師を経て、93年淀川キリスト教病院外科医長となった。
父親を胃がんのためにホスピスで看取った後、96年ホスピス医に転向し、同病院ホスピスで学んだ。98年愛知国際病院で愛知県最初のホスピス開設に携わった。
2004年には自らも腎臓がんで右腎摘出術を受けた。06年から現職。
自らの体験をふまえ患者目線のホスピスケアに精力的に取り組んでいる。その傍ら、「いのち」の教育にも力を注いでいる。12年ホスピス希望館の日々を追ったドキュメンタリー映画「いのちがいちばん輝く日〜あるホスピス病棟の40日〜」(溝渕雅幸監督)が制作された。
著書:『こんなに身近なホスピス』(風媒社、2003年)、
『死をおそれないで生きる〜がんになったホスピス医の人生論ノート』(いのちのことば社、2007年)、
『希望という名のホスピスで見つけたこと』(いのちのことば社、2014年)など
会場準備の都合で事前登録をお願いしています
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【事前登録】 済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
11月11日(土)まで、下記に申し込みください。
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
Fax 025-233-6220
(可能な限り、メールでの連絡をお願い致します)
参加申し込み 済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
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住所~都道府県名
新潟県の方は、市町村名をお願いします。
連絡方法
e-mailアドレス~
Fax番号~
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注:事前登録をして頂いた方には、一週間以内にお返事致します。
一週間を過ぎても当方からの連絡がない場合は、問い合わせください。
注:専門の職員はおりません。
電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。
『済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017』
~人生の味わいはこころを通わすことから~
日時:平成29年11月18日(土)開場14時 公開講座14時30分~17時30分
会場:済生会新潟第二病院 10階 多目的室
【プログラム】
14時30分 開会のあいさつ
安藤伸朗(済生会新潟第二病院)
14時35分 講演
演題:対話とケア 〜人が人と向き合うということ〜
講師:宮坂道夫(新潟大学大学院教授 医療倫理・生命倫理)
http://andonoburo.net/on/6180
15時35分 講演
演題:人生の手応えを共にさがし求めて〜死にゆく人たちと語り合った20年〜
講師:細井 順(ヴォーリズ記念病院ホスピス長;滋賀県近江八幡市)
16時35分 対談 宮坂vs細井
17時30分 閉会