いつも多くの患者を紹介して頂きありがとうございます。紹介して頂いた症例の中に、時に興味深いケースもあります。そこで紹介患者を中心とした症例検討会を開催することに致しました。日頃患者さんを紹介して下さっている先生方を中心にお集まり頂き、県内外の専門の先生に協力して頂き、研修医も参加する堅苦しくなく、しかも勉強になる検討会にしたいと思います。
第一回済生会新潟第二病院眼科症例検討会(通称;なでしこ会)を、下記の要領で開催致します。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
【第1回なでしこ会】
日時:2015年10月5日(月)19:15~20:45
場所;ホテル日航新潟 3階 「孔雀の間」
1.症例検討会
症例;抗VEGF投与後の黄斑円孔発症例
担当;安藤伸朗 (済生会新潟第二病院眼科)
2.特別講演 山本 亜希子 先生(杏林アイセンター)
「AMD治療~抗VEGF治療でできること~」
お弁当を用意致します。 会終了後、コーヒーを飲みながら紹介して頂いた症例などについて 連携情報交換など行う時間を設け、懇親できる会にしたいと思います。
【事前登録】準備の都合もあり、事前登録と致します。
ご友人・貴院の医療関係者などの同伴もOKです。
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第1回なでしこ会に、参加希望する
参加者氏名:
職種:
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@当日参加も可能ではありますが、出来るだけ事前にご連絡ください。
共催:済生会新潟第二病院眼科
共催;ノバルティス ファーマ㈱
@「なでしこ会」命名の由来
大正1年以来、撫子(なでしこ)は済生会のシンボルマークとして用いられています。
http://www.saiseikai.or.jp/about/reason/
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第一回 なでしこ会(済生会新潟第二病院眼科症例検討会)特別講演
演題:AMD治療~抗VEGF治療でできること~
講師:山本亜希子 (杏林アイセンター)
【抄 録】
加齢黄斑変性(AMD)に対し抗VEGF療法が認可されてからAMD治療は劇的な変化をとげ、適切な治療を継続することで視力維持・改善する患者さんを多く経験してきた。我々がより効率のよい治療を目指し、様々な治療方針について検討してきた過程と治療結果を元に考えてきたことをお伝えしたい。
ラニビズマブ(ルセンティスR)が発売されてから数年は毎月診察し、必要時に投与するPRN(pro re nata)という方針で行っていた。改めてその長期予後についても振り返ってみたいと思う。アフリベルセプト(アイリーアR)が承認されてからは2ヶ月毎の固定投与を行った。平均視力の改善は得られたが、個別化治療にはならないという欠点がみられた。
その後Treat and Extendという患者さんの状態に合わせて治療間隔を延長する方針をとり、治療開始1年後には85%の症例でdry maculaが得られ、71%の症例で治療間隔を10週以上に延長することができた。また79%の症例において視力が(0.7)以上に改善しており、今まで行ってきた治療と比べ、治療効果が最大限に得られる結果となった。
ただし、継続することが必要な治療であり患者側・医療従事者側双方の負担が増えていることも事実である。治療費も非常に高いため、費用対効果を考慮した治療計画が必要であると考えている。その点も踏まえ治療する意義について考えたい。我々が行ってきたことを紹介することで、少しでも皆さんのAMD治療に役立つことがあれば幸いである。
【略 歴】
2002年3月 東京女子医大卒業
同年 4月 杏林大学眼科学教室入局
2004年3月 杏林大学付属病院での研修終了
2005年4月~2007年3月 NTT東日本関東病院 眼科勤務
2007年4月~2008年3月 阿伎留医療センター 眼科勤務
2008年4月~杏林大学眼科学教室 非常勤臨床助手
2009年4月~杏林大学眼科学教室 専攻医
現在に至る