案内 『新潟ロービジョン研究会2017』 講演抄録:清水朋美先生
新潟ロービジョン研究会2017を、9月2日(土)に開催致します。
本研究会は、2001年に開始してから17回を重ね(2001年は2回開催)、新潟から眼科の、視覚リハビリテーションの情報を発信して参りました。今回が最後となります。
テーマを「私と視覚リハビリテーション」と致しました。4名のパネリストには自らの体験を基に視覚リハビリテーションについて語って頂きます。
パネリストは、高橋政代先生(理化学研究所)、清水朋美先生(国立障害者リハビリテーションセンター病院)、山田幸男先生(NPO法人障害者支援センター「オアシス」)、そして私、安藤伸朗(済生会新潟第二病院)です。
今回は、清水朋美先生の講演抄録をアップ致しました。ご期待下さい。
新潟ロービジョン研究会2017
演題名:眼科医オールジャパンでできるロービジョンケアを考える
講 師:清水 朋美
(国立障害者リハビリテーションセンター病院 第二診療部長)
【抄 録】
眼科医の仕事は今も昔も眼の病気を治すことである。しかし、病気の種類によっては治療困難、あるいは治療可能でも病気を落ち着かせることしかできない場合も多く、そのような患者の大半は見え方に不安を抱えたまま日々の生活を送っている。対峙した眼科医が、このような患者に対してどのように考えることができるかがロービジョンケア(以下、LVC)のキーポイントではないかと私は思う。
眼科医が視覚障害について正しい知識を持ち、保有視機能から見え方の困り事を類推したり、見えにくくなる患者心理を理解したりできる力がないと、LVCは進めにくい。今の眼科では残念ながらこのような観点からの学びが皆無に近い。視覚補助具や制度の話が多く、LVCは眼科では異次元の話と思われがちなのも残念だ。
私は生下時から全盲の父がいて、否応なく視覚障害者と接する機会に恵まれた稀有な眼科医だ。患者側、眼科医側の各々の事情、状況が理解しやすい立ち位置にいると勝手に思っている。眼科医オールジャパンでLVCに取り組むにはどうしたらよいかを最近よく考える。それには、眼科医が視覚障害を正しく理解し、それを患者に還元できる力を体得することに尽きる。
近い将来、全ての眼科医にとってLVCが当たり前となり、全ての患者が必要以上に悲しまず少しでも前向きに生活できる体制が根付くことを願っている。私が半生で得た経験がその中で少しでも役立てばなお本望である。
【略 歴】
1991年 愛媛大学医学部 卒業
1995年 横浜市立大学大学院医学研究科 修了
1996年 ハーバード大学医学部スケペンス眼研究所 留学
2001年 横浜市立大学医学部眼科学講座 助手
2005年 聖隷横浜病院眼科 主任医長
2009年 国立障害者リハビリテーションセンター病院眼科医長
2017年 国立障害者リハビリテーションセンター病院第二診療部長
現在に至る
今回もこれまで通り、どなたでも参加できます。参加料も無料です。
ただ参加希望の方は、会場準備の都合もあり、事前登録をお願い致します。
【事前登録】新潟ロービジョン研究会2017
申込期間:6月18日(日)から8月8日(火)まで
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
Fax 025-233-6220
(可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)
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新潟ロービジョン研究会2017 参加申し込み
氏名~
所属(勤務先)~
職業~
住所~都道府県名と市町村名をお願いします
記載例~○○都道府県、○○市町村
連絡方法
e-mailアドレス~
Fax番号~
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注:事前登録をして頂いた方には、一週間以内にお返事致します。
一週間を過ぎても当方からの連絡がない場合は、問い合わせください。
注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。
【新潟ロービジョン研究会2017】
日時:2017年09月02日(土) 開場:13時半 研究会:14時~18時
会場:新潟大学医学部 有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
住所:〒951-8510 新潟市旭町通1-757
電話: 025-227-2037
アクセス(下記)
http://www.med.niigata-u.ac.jp/yujin/home/file/access.pdf?20150908
会費無料、要事前登録
主催:済生会新潟第二病院眼科
テーマ:「私と視覚リハビリテーション」
1)司会進行
加藤 聡(東京大学眼科)
仲泊 聡(理化学研究所)
安藤伸朗(済生会新潟第二病院)
特別コメンテーター
中村 透(川崎市視覚障害者情報文化センター)
大島光芳(新潟県上越市)
2)パネリスト
1.「ロービジョンケアとの出会い」
高橋政代
(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)
2.「眼科医オールジャパンでできるロービジョンケアを考える」
清水朋美
(国立障害者リハビリテーションセンター病院 第二診療部長)
3.「私と視覚障害リハビリテーション」
山田幸男
(新潟県保健衛生センター/信楽園病院/NPO法人障害者支援センター「オアシス」)
4.「眼科医療におけるキュアとケア」
安藤伸朗
(済生会新潟第二病院 眼科部長)
全体討論
@これまでの研究会プログラム、以下に記してあります。ご参照ください。
http://andonoburo.net/on/5818