案内:WEB講演会 『眼科治療とロービジョンケアの新時代』
2017年10月6日

案内:『眼科治療とロービジョンケアの新時代』
    WEB講演会(アルコンファーマ社 医療関係者向けサイト)
  開催日:2017年10月10日 (火)
   時 間:19:00 ~ 20:00(講演時間60分)
 演 題:眼疾患の変遷と治療の進化
   演者:安藤 伸朗(済生会新潟第二病院 眼科部長)
 演 題:再生医療とロービジョンケアの新たな展開
   演者:高橋 政代(理化学研究所 プロジェクトリーダー) 

【抄 録】
 「医者とはどんな人なのか」を歴史的に眺めてみると面白い。古代エジプトにおいて人の病を治療するのは魔術師の特権であった。古代ギリシャでは、医者は人を助けるより害をなすことの方が多い、各地を遍歴する奇人と見なされた。16世紀までに進取の気概に富む医者たちが、医術と錬金術、占星術、薬草学、鉱物学、心理療法、信仰療法を折衷した施術をおこなっていた。、近代になり医学医療は科学的に確立し、現在はめざましく治療成績を向上させてきている。

 白内障手術は、紀元前800年ごろからインドのベンガル地方の「スシュルタ大医典」に術式が記載されている。17世紀後半になり白内障は水晶体の混濁と判明し硝子体内に墜下するという術式となったが、大変不確実で危険な手術であった。当時の白内障術者は各地を遍歴している。18世紀に嚢外白内障摘出術が開発され、今では小切開超音波白内障手術+眼内レンズ挿入が世界中で行われている。

 疾患には多くの要因が絡んでいる。かつて眼科はred eye clinic(感染症のため目が充血する眼疾患を治療)と言われたが、現在はwhite eye clinic(目の充血のない疾患を治療)と変わってきている。ライフスタイルの変化に伴い糖尿病などが増加してきた。身体やこころの病と眼の病も関連していることがわかってきた。さらには貧困や労働環境等の社会的要因も健康に関わっている。

 治療の進歩は目覚ましく、薬物は抗生剤から抗ウイルス薬、抗アレルギー薬、抗緑内障薬、神経保護薬、免疫抑制剤、生物学的製剤が続々と登場し、さらにレーザー治療や手術療法が飛躍的に発展し、人工網膜・遺伝子治療や再生医療が開発されてきた。

 一方で残存視機能を活用するロービジョンケアも大きく変化してきた。拡大鏡や遮光眼鏡・白杖の時代から、デジタル媒体を利用する視覚リハビリテーションが大きく取り上げられるようになってきた。将来的には車の自動運転や、人工知能(AI)が視覚に障害を持つ方々の生活を大きく変える可能性も見えてきた。

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【略歴】 安藤 伸朗(済生会新潟第二病院)
 1977年3月 新潟大学医学部 卒業
 1977年5月 新潟大学眼科学教室 入局
 1979年1月 浜松聖隷病院勤務(1年6ヶ月)
 1987年2月 新潟大学医学部 講師
 1991年7月 米国Duke大学眼科留学(1年間)
 1992年7月 新潟大学医学部講師(復職)
 1996年2月 済生会新潟第二病院 眼科部長
 2004年4月 済生会新潟第二病院 第4診療部長

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【略歴】高橋 政代(理化学研究所)
 1986年 京都大学医学部 卒業
 1986年~1987年 京都大学医学部附属病院眼科 研修医
 1987年~1988年 関西電力病院眼科 研修医
 1992年 京都大学大学院医学研究科博士課程(視覚病態学)修了
 1992年~1994年 京都大学医学部附属病院眼科 助手
 1995年~1996年 米国サンディエゴソーク研究所 研究員
 1997年~2001年 京都大学医学部附属病院眼科 助手
 2001年~2006年
  京都大学医学部附属病院探索医療センター開発部 助教授
 2006年~2012年 
  理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
  網膜再生医療研究チーム チームリーダー兼任(2006年10月より専任)
 2012年~2014年 
  理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
  網膜再生医療研究チーム プロジェクトリーダー(*)
 2012年~2014年 
  理化学研究所 多細胞システム形成研究センター
  網膜再生医療研究チーム プロジェクトリーダー(*)
  (*)組織改正により変更

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 @DR’s Net – Pharmacist Net
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*本講演会は医薬品(他社製品を含む)のプロモーションを目的としていません。これに基づき、薬剤に関する製品名の言及を控え、特定の薬剤に偏らない情報提供をしています。