第161回(2009‐06月)済生会新潟第二病院眼科勉強会 弁論大会
2009年6月23日

第161回(2009‐06月)済生会新潟第二病院眼科勉強会 弁論大会
    『新潟盲学校弁論大会 イン 済生会』
  場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
  日時:平成21年6月23日(火) 17:00~18:00  

【2年生】
 森山 威(もりやま たけし)専攻科理療科2年
 悩みながらも意地を張っていた社会人生活と比べ、現在はとても気持ちが楽になった。給食便りなど、小学校2年生の息子と同じ内容のプリントをもらい、不思議な感じがしている。帰宅時間も休日も同じ、話す内容は学校のことなど、親子と言うより兄弟のようである。3年間の学生生活も残り半分になった。息子のためにも、自分に負けず、しっかり勉学に励みたい。 

 自己紹介~7歳の息子の父親です。6月19日(金)に群馬県で行われる関東甲信越地区盲学校弁論大会に新潟盲学校代表として出場してきます。最初、出場することになったという話を聞いたときは不安で、嫌だなあという気持ちでしたが、学校代表として精一杯発表して来ようと思っています。盲学校に入学する前は八百屋として、仕事に夢中の毎日でした。
 

【白杖体験】  
 山田 弘(やまだ ひろし)専攻科理療科2年
 これまで白杖の必要性をそれほど感じていなかったが、ある日ホームルームの時間で白杖を使用しての歩行練習を行った。その際、アイマスクを使用しての歩行がいかに難しいかがわかり、精神的にも疲労してしまった。白杖の意義、大切さを理解し、今後の自分の生活を考えると白杖は必要不可欠なものとなるだろう。しかし、いまだに葛藤中の私である。 

 自己紹介~野球部、陸上部に所属しています。走ることが大好きで、趣味はマラソンです。先日行われた新潟マラソンにも出場しました。また、野球部ではピッチャーを務めています。7月1日~3日に富山県で開催される北信越盲学校グランドソフトボール大会に向け、毎日の練習を大切にして、仲間とともに頑張っています。
 

【もう一つの理由】
 京 円香(きょう まどか)専攻科理療科1年
 専攻科理療科に進学しようと決意したのは祖母の一言だった。自分の長所を生かすことができる仕事に就くために日々の学習、体力向上に努め、応援してくれている方々の期待に応えられるよう、精進していきたい。 

 自己紹介~前にも済生会での弁論大会に参加させていただいたことがあり、今回で2回目の参加です。バレー部に所属していて、6月17日~18日に長野県で行われる「第46回北信越盲学校バレーボール大会」に向けて練習中です。大会ではぜひ優勝カップを持ち帰りたいと思っています。また、今年から理療科の1年生ということで新しい分野の勉強に取り組み始めました。勉強が大変ですが、その分充実しています。趣味は音楽鑑賞です。
 

【後 記】
 3人の弁論に、感動しました。京円香さんの、初々しさ。健気に手に職を付けて頑張ろうとしている姿。 山田弘さんの50歳からの盲学校での再スタート。応援したくなりました。 森山威さんの「2年生」、理療の仕事は人の役に立てる、息子に親父の威厳のある背中を見せてやりたい、、、涙が出そうでした。
 生徒一人一人は飾ることもなく、素直な言葉で自分自身を表現しておりました。やはり一度、社会に出ていた生徒は、発病してからの葛藤を経ているからこそ、「生」の言葉に説得力があったと思います。盲学校に入学する気持ちになったのだから、もうふっきれたかな?と思われがちですが、行きつ戻りつの心の状態が続いているのが現状です。くじけそうになったとき、我々教師がどのように心理的サポートを行うことができるか、負けそうになる自分に打ち勝つためのヒントをどのように伝えるか、が大切なのだろうと思いました。
 今年も素晴らしい弁論を聞かせて頂き、ありがとうございました。