2001年から新潟で毎年開催している新潟ロービジョン研究会のご案内です。毎年開催していますが、今回も最高のメンバーが集うことになりました。
どなたでも参加できます。今のうちにカレンダーへのチェックをお願い致します。
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『新潟ロービジョン研究会2016』
日時:平成28年10月23日(日)
開場:8時45分 研究会:9時00分~13時30分
場所:有壬記念館2階会議室(新潟大学医学部同窓会館)
新潟市中央区旭町通1-757
TEL. 025-227-2037
主催:済生会新潟第二病院眼科
参加無料/要事前登録
私の思い入れを含めて、今回の研究会のこと、そして講師のご紹介を致します。
●新潟ロービジョン研究会2016にかける「意気込み」
2001年から新潟でロービジョン研究会(当初は勉強会でしたが)を、毎年開催しています。協賛を募らず、人選や経費も含め、すべてのプログラムを私の一存で企画し実行して参りました。
しかし私も63歳となり、定年まで残り2年足らずです。本研究会も今後1回か、2回となってしまいました。毎回、私の眼鏡を通して、「この人にお話してもらいたい」をという方を選んで講演して頂いておりますが、今回も最高のメンバーにお集まり頂くことが出来ました。
●新潟ロービジョン研究会2016の「講師の紹介」 講演順
1)橋本伸子(しらお眼科;石川県白山市、看護師)
看護師はケアの専門家。橋本さんによると、、、、「ロービジョンケアがケアであるなら、看護師の力は必要なはず。しもの世話でも何でもやります。看護師は、健康維持、栄養や排泄、清潔保持さらにはセルフケア支援を行うことが出来ます。すなわち視機能だけでなく、全体として捉え残存機能を最大限にいかすことが出来るのです。」
私は、いままでこんなことを言った看護師を見たことがありません。正論を堂々と言える人。自らは地元でiPad活用教室を主催する開業医の看護師。私は、彼女が将来の日本のロービジョンケアを変える一人であることを確信しています。ご注目ください。
2)三宅 琢先生三宅 琢(Studio Gift Hands;眼科医)
彼の語るロービジョンケアは、夢があります。聞いていてワクワクします。そして常に将来を見据えています。「障害を武器に」と彼が語ると、そうだなと納得できます。医学医療をはみ出した活躍をする三宅節は注目です。
3)山田幸男(NPOオアシス:内科医)
私の最も尊敬する先輩の一人です。内科医ですが新潟で視覚障害者のための視覚リハビリを立ち上げ、県内10数か所にパソコン教室を作る原動力となり、白杖歩行は勿論、誘導歩行、見えない方のお料理教室・お化粧教室・ピアカウンセリング等々を実行しています。
一番すごいところは、とにかく眼の不自由な方が集まってお茶を飲むというサロンを開放していることです。こうした中から患者さんの心のケアを行い、やる気を引き出しているのです。自分たちの持っているものを患者さんに教え込もうとするリハビリの押しつけとは一線を画しているのです。
4)岩瀬愛子(たじみ岩瀬眼科;眼科医)
祖父が緑内障であったことから、生涯緑内障による視覚障害撲滅のために闘っている先生です。緑内障学会・日本視野学会の会長も歴任され、国際緑内障学会のメンバーでもあります。有名な多治見スタディーの実質的中心人物です。「竹槍を持ってでも緑内障と闘う」と仰った言葉は忘れません。
5)小西 明(済生会新潟第二病院;医療福祉相談室、前新潟盲学校長)
この先生ほど、新潟県の盲教育のことに精通した方はおりません。多くの引き出しがありますが、今回は新潟県で盲教育で活躍した眼科医についてお話して頂くことにしました。多くの史実を基にしたお話は重厚で、示唆に富んでいます。今こうした史実を残しておかなければ、近い将来掘り起こすことが出来なくなってしまいます。期待してお聞き下さい。
6)佐渡一成(さど眼科;仙台市;眼科医)
我が国のロービジョンケアを語る時、必ず挙げられる歴史的事実は、1964年順天堂大学眼科で始まった「眼科臨床更生相談所」です。佐渡先生に語って頂きます。先生は順天堂大学出身の眼科医で、仙台で開業していますが、数多くの分野(コンタクト・スポーツ医学・沢内村診療等)で活躍するスーパードクターで、現在でも順天堂大学で毎月リハビリ外来を担当しています。
7)香川スミ子(元、浦和大学)
我が国のロービジョンケアを語る時、忘れてならないのは1965年(昭和40年)東北大学教育学部視覚欠陥学教室開設(初代教授;原田正美)です。原田先生は、東大眼科萩原教授の門下で、斜視弱視を主に研究した眼科医ですが、萩原教授退官と同時に東北大学教育学部の教授に就任しています。そこで行ったことは「視覚に欠陥のあるものが現代社会によく適応し、各個人の最大限の可能性をもって、社会生活を営めるような知見を提供すべく、医学的、心理学的、教育学的な研究を行う」という、まさに視覚リハビリテーションだったのです。その後美濃部都知事に誘われ、東京都心身障害者福祉センターの初代所長として、今度は障害全般にわたり活躍します。現在、原田先生をご存じの方が少なくなりました。香川先生は、原田先生に請われて同センターで乳幼児の支援に携わった方です。大いに期待してお聞きしたいと思います。
そして加藤聡先生(ロービジョン学会理事長;東大眼科)、仲泊聡先生(理化学研究所;前国立障害者リハビリテーションセンター)に座長を務めて頂きます。このような私にとって夢のような方々と、新潟で会を持つことは、大変光栄です。
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『新潟ロービジョン研究会2016』
日時:平成28年10月23日(日)
開場:8時45分 研究会:9時00分~13時30分
場所:有壬記念館2階会議室(新潟大学医学部同窓会館)
新潟市中央区旭町通1-757
TEL. 025-227-2037
主催:済生会新潟第二病院眼科
参加無料/要事前登録
1.9:00~9:05
はじめに
安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
2.9:05~10:35
【第1部 連携を求めて】
座長:仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
1-1) 20分
看護師が関わると、こんなに変わるロービジョンケア
橋本伸子(しらお眼科;石川県白山市、看護師)
1-2) 20分
情報障害に情報保障の光を、患者に学ぶビジョンケア
三宅 琢(Studio Gift Hands;眼科医)
1-基調講演)30分
視覚リハビリ「NPOオアシス」を新潟で育んで(予定)
山田幸男(NPOオアシス:内科医)
質疑応答 20分
3.10:35~10:45
コーヒーブレイク
4.10:45~12:35
【第2部 眼科医療と視覚リハビリ】
座長:加藤 聡(ロービジョン学会理事長:東京大学、眼科医)
安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
2-基調講演)30分
最大のロービジョン対策は予防と治療:私の緑内障との闘い(予定)
岩瀬愛子(たじみ岩瀬眼科;岐阜県多治見市、眼科医)
2-1) 20分
新潟県の訓矇・盲唖学校設立に尽力した眼科医
小西 明(済生会新潟第二病院医療福祉相談室、前新潟盲学校長)
2-2) 20分
我が国初の眼科リハビリテーションクリニック(順天堂大学)
ー開設当時を振り返ってー
佐渡一成(さど眼科;仙台市、眼科医)
2-3) 20分
眼科医・原田政美の障害者福祉理念と功績
香川スミ子(元 浦和大学)
質疑応答 20分
5.12:35~13;25
【第3部 熊本地震を考える】(予定)
6.13:25~
おわりに
仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
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