案内:第218回(14‐04月)済生会新潟第二病院 眼科勉強会:「視覚障害とゲームとQOLと…」
2014年3月28日

案内:第218回(14‐04月)済生会新潟第二病院 眼科勉強会
  演題:「視覚障害とゲームとQOLと…」
  講師:前田 義信 (新潟大学工学部福祉人間工学科)
    日時:平成26年4月9日(水)16:30 ~ 18:00 
    場所:済生会新潟第二病院 眼科外来 

【講演抄録】
 誰もが自立生活可能な社会を作るためには「日常生活動作」の向上に貢献する福祉技術の開発が喫緊の課題です.一方で,娯楽や文化活動など「生活の質」を改善するエンターテイメントゲームの開発はどうしても後回しになってきました. 

 巷間に普及するエンターテイメントゲームは主に視覚を用いているため,視覚障害者は本当の意味で晴眼者と「対等」にゲームをプレイすることができません.日常生活では晴眼者にお世話になっていても,娯楽等のゲーム空間では能力的に晴眼者と対等あるいは逆転することがとても重要で,それがストレス解消になることもあるし,それこそが生活の質の向上と考えます. 

 この対等性に注目しますと,我々が目指すゲームでは,視覚を用いないことが必要条件です.そして十分条件としては視覚を使わないことによって晴眼者が楽しめなくなることを防ぐことです. 

 このような必要かつ十分条件を備えたゲームを大阪電気通信大学の新川拓也教授と共同で「あーだ,こーだ」と話し合って開発してきました. 

 今回は,大阪電気通信大学が開発したゲームシステム「キキミミ」をネットゲーム化することによって(触覚が使えなくなる不利な点があることは承知のうえで)近場の人だけでなく遠く離れた視覚障害者や晴眼者とも対等にゲームを楽しめるようになることを目指します. 

 さて,皆様,我々のゲームに対して,上述の必要十分条件の観点から手厳しく評価して下さいませ! 

【略歴】
 昭和63年 大阪府立 大手前高等学校 卒業
 平成5年 大阪大学 基礎工学部 生物工学科 卒業
 平成7年 日本学術振興会 計測制御工学分野 特別研究員
 平成10年 大阪大学大学院 基礎工学研究科 修了(博士(工学)
        新潟大学 工学部 福祉人間工学科 助手
 平成17年 新潟大学 工学部 福祉人間工学科 助教授
 平成19年 新潟大学 工学部 福祉人間工学科 准教授  

【次回以降の済生会新潟第二病院眼科 勉強会 & 研究会】
 平成26年5月14日(水)16:30~18:00
  「視覚障がい者支援センター「ひかりの森」
           過去・現在・未来~地域生活支援の拠点として」
    松田 和子(視覚障がい者支援センター・ひかりの森 理事長) 

 平成26年 6月11日(水)16:30~18:00
  「生きていてよかった!」
    上林 洋子(社福:新潟県視覚障害者福祉協会副理事長 同女性部長) 

 平成26年7月6日(日)10時~13時
  「学問のすすめ」 第9回講演会
   会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
   講師 加藤 聡(東京大学眼科准教授)
      木内良明(広島大学眼科教授) 

 平成26年7月
   新潟盲学校弁論大会 イン 済生会 

 平成26年8月6日(水)16:30~18:00
  「視覚障害によって希望を失わないために」
    竹下 義樹
     (社会福祉法人日本盲人会連合会長、弁護士)
  @第一水曜日となります 

 平成26年9月10日(水)16:30~18:00
   「地域における連携コーディネーターの役割」
    斎川克之(済生会新潟第二病院 地域医療連携室) 

 平成26年9月27日(土)午後
   新潟ロービジョン研究会2014
   会場:済生会新潟第二病院 10階会議室 

 平成26年10月8日(水)17:00 ~ 18:30 
 【目の愛護デー記念講演会 2014】
  演題未定
    若倉雅登 (井上眼科病院)
  @開始時間が17時となります