案内 : 第16回 越後眼科研究会
2014年10月12日

『第16回 越後眼科研究会』
 日 時:平成26年10月25日(土)17:00~19:30
 場 所:ホテルオークラ新潟(3Fクラウンルーム)
     新潟市中央区川端町 6-53 電話:025-224-6111(代表)
 特別講演:庄司 信行(教授:北里大学医療衛生学部視覚機能療法学)
 演題 :『緑内障診療における視野検査とOCT』
 会 費:1,000円
 注)医療関係者のみ(含:学生)へのご案内です

 新潟県の眼科勤務医が中心となり有志が立ち上げた「越後眼科研究会」は、平成19年5月に創設し、年に2回開催しています。日頃抱えている問題や症例を話し合い、また全国で活躍している先生をお呼びして最新・最前線のお話を伺っています。
 今回は、緑内障でご活躍の庄司信行先生(教授;北里大学医療衛生学部視覚機能療法学)を、特別講演の講師にお迎えしました。『緑内障診療における視野検査とOCT』という演題です。また一般演題も新潟県内から3題集まりました。どの演題も熱い討論が期待できます。
 病院勤務医のみならず、開業医、大学勤務医、研修医、視能訓練士、看護師など多くの方々に参加して頂きたいと存じます。お気軽にご参加下さいますようお願い申し上げます。

 

プログラム
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17:00~【一般演題】 講演8分 質疑7分
         座長 安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院)
1)「アイファガン点眼液0.1%について」
 ○千寿製薬株式会社 

2)1年以上放置した巨大な術後性上顎洞嚢胞の1例
 ○末武 亜紀、橋本 薫、田中 玲子、武田 啓治(長岡赤十字病院眼科)
 副鼻腔の粘液嚢胞は多彩な眼症状を引き起こす場合がある。今回、1年以上左顔面の腫脹により開瞼できないまま放置していた巨大術後性上顎洞嚢胞の1例を経験した。症例は76歳男性、左視力は手動弁と不良、昭和30年代に副鼻腔の手術歴があった。耳鼻科で穿刺するも数日で再発し外科的手術の方針となった。 

3)網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に伴う黄斑浮腫に対するラニビズマブ治療(IVR)
 ○飯川龍(済生会新潟第二病院 研修医)
  中村裕介、大矢佳美、安藤伸朗(済生会新潟第二病院)
 網膜静脈閉塞症の治療は、従来の光凝固療法・ステロイド・硝子体手術に加えて、最近抗VEGF療法(VEGF:Vascular Endothelial Growth Factor、血管内皮増殖因子)が登場してきた。今回、BRVOに伴う黄斑浮腫に対しIVRを施行した症例の治療成績を検討した。IVR後、網膜厚は有意に減少し、1ヵ月で視力は有意に改善。SRD例は治療に抵抗した。 

4)エアバッグによる外傷性白内障の一例
 ○吉田博光、村上健治、土田宏嗣、根本太志(新潟市民病院)
 エアバッグは運転手および助手席に座る人間を重大な追突事故から守る安全装置として急速に普及してきた。しかし、それとともに、エアバッグによる眼外傷の報告も散見される。今回、エアバッグによる眼外傷で、角膜内皮細胞障害及び外傷性白内障に至った症例を経験したので報告する。

18:00~18:15 コーヒーブレイク

18:15 【特別講演】
         座長 橋本 薫 (長岡赤十字病院眼科)
 『緑内障診療における視野検査とOCT』
   庄司信行(教授;北里大学医療衛生学部視覚機能療法学) 

*尚、講演会終了後、19:30より情報交換会を予定しております。 

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特別講演
 演題:『緑内障診療における視野検査とOCT』
 講師:庄司信行(教授;北里大学医療衛生学部視覚機能療法学)
【講演抄録】
 緑内障は不可逆的な疾患であり、患者の視機能を保つためには、早期発見とともに、早期からの、かつ継続的な管理が重要である。そのために、視野検査を正しく理解し、進行の有無を判定することは、適切な治療のために重要なことである。また、ここ数年で飛躍的な進歩を遂げてきた光干渉断層計(OCT)は、緑内障診療においても必要不可欠な装置となったが、その結果を必ずしも正しく解釈出来ているとは限らない。とくに、視神経乳頭の境界線の解釈など、従来我々眼科医が写真を用いて行ってきた判定方法とは異なることが示されるようになってきた。
 本講演では、視野検査における解釈の注意点や進行判定方法、OCTの見方・読み方や、それらの検査における問題点について述べるとともに、その結果をどのように治療に結びつけていくのか、などについても私の考えを述べたい。 

【略 歴】
 庄司信行
  1963年生まれ
  1988年 3月 新潟大学医学部 卒業
  1988年 6月 東京大学医学部附属病院眼科 入局
  1991年 9月 武蔵野赤十字病院眼科勤務
  1997年 4月 武蔵野赤十字病院眼科 副部長
  1999年 1月 北里大学医学部 講師
  2000年 9月 北里大学医療衛生学部 助教授
   2002年 4月 北里大学医療衛生学部 教授
             北里大学大学院医療系研究科 教授
        (視覚情報科学および眼科学)
        現在に至る
 所属学会
  日本眼科学会 評議員(2003年4月1日より)
  日本緑内障学会 評議員(2002年4月1日より)
  日本視野学会 評議員(2012年5月より)
    日本眼科医会、
  日本眼科手術学会
  アメリカ眼科アカデミー会員、
  アメリカ白内障屈折手術学会会員 

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【越後眼科研究会世話人】
 安藤 伸朗(代表幹事;済生会新潟第二病院) 
 村上 健治(新潟市民病院)
 橋本 薫(当番幹事;長岡赤十字病院)
 山本 達郎(立川綜合病院) 

【共催】 越後眼科研究会 千寿製薬株式会社