『新潟ロービジョン研究会2016』 第10回案内(山田 幸男)
2001年から新潟で毎年開催している新潟ロービジョン研究会のご案内です。今回は、山田幸男先生(新潟県視覚障害者のリハビリを推進する会)の抄録を紹介致します。 どなたでも参加できます。今のうちにカレンダーへのチェックをお願い致します。
『新潟ロービジョン研究会2016』 プログラム案(暫定)
日時:平成28年10月23日(日)
開場:8時15分 研究会:8時45分~13時10分
場所:有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
新潟市中央区旭町通1-757 TEL. 025-227-2037
主催:済生会新潟第二病院眼科
参加無料 要事前登録(8月中旬に受付開始予定)
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演題:視覚障害者のための転倒予防・体力増進教室
講師:○山田幸男 田村瑞穂 嶋田美恵子 久保尚人
(新潟県視覚障害者のリハビリを推進する会)
【抄 録】
眼の不自由な人が転びやすいのは、見えないから物につまずくだけではありません。眼はものを見るためだけでなく、平衡を司る器官でもあるため、眼が不自由になるとバランスをくずしやすくなるからです。加えて、眼が不自由になると、運動量が減り筋力が落ちるため、ますます転びやすくなります。転倒を恐れて外出をひかえると、ビタミンD不足になり、転倒しやすく、骨折の大きな原因となる骨粗鬆症にもなりやすくなります。骨粗鬆症は骨折を、骨折は寝たきりの原因となります。眼の不自由な人は、バランス能力を調べる片足立ちや、運動能力を示す歩行速度、さらに全身の筋力を示す握力などの検査で基準値以下の人がたくさんみられます。
そこで私たちは20年前から毎月開いている歩行講習会(白杖・誘導歩行)の中に、2年前からは「視覚障害者のための転倒予防・体力増進教室」も加えてきました。その内容は講義と実技からなり、講義は、看護師によるフットケア、栄養士による転倒予防と食事(ビタミンDも含めて)、さらに医師によるロコモ、サルコペニア、フレイル、骨粗鬆症などです。実技は、身体計測(血圧、握力、腹囲、体重、片足立ち時間、一歩幅、歩行時間など)のあと、ラジオ体操、筋トレ、スクワット、片足立ちなどです。
眼の不自由な人が「自分の行きたいところに自分の力で移動し、やりたいことができる」ようにと、いまスタッフが一丸となって頑張っているところです。今回の講演では、このような内容を紹介する予定です。
【略 歴】山田幸男(やまだ ゆきお)
1967年(昭和42年)3月 新潟大学医学部卒業
同年(昭和42年)4月 新潟大学医学部附属病院インターン
1968年(昭和43年)4月 新潟大学医学部第一内科に入局。内分泌代謝斑に所属
1979年(昭和54年)5月 社会福祉法人新潟市社会事業協会信楽園病院
2005年(平成17年)4月 公益財団法人新潟県保健衛生センター
日本内科学会認定医、日本糖尿病学会専門医、日本内分泌学会専門医
日本病態栄養学会評議員
@山田幸男先生の紹介
私の最も尊敬する先輩の一人です。内科医ですが新潟で視覚障害者のための視覚リハビリを立ち上げ、県内10数か所にパソコン教室を作る原動力となり、白杖歩行は勿論、誘導歩行、見えない方のお料理教室・お化粧教室・ピアカウンセリング等々を実行しています。
一番すごいところは、とにかく眼の不自由な方が集まってお茶を飲むというサロンを開放していることです。こうした中から患者さんの心のケアを行い、やる気を引き出しているのです。自分たちの持っているものを患者さんに教え込もうとするリハビリの押しつけとは一線を画しているのです。
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『新潟ロービジョン研究会2016』 プログラム案(暫定)
日時:平成28年10月23日(日)
開場:8時15分 研究会:8時45分~13時10分
場所:有壬記念館(ゆうじんきねんかん)
2階会議室(新潟大学医学部同窓会館)
新潟市中央区旭町通1-757 TEL. 025-227-2037
http://www.med.niigata-u.ac.jp/yujin/
主催:済生会新潟第二病院眼科
参加無料/要事前登録
0.8:45~8:50
はじめに 安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
1.8:50~10:20
【第1部 連携を求めて】
座長:仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
1-1) 20分(講演17分+質疑3分)
看護師が関わると、こんなに変わるロービジョンケア
橋本伸子(しらお眼科;石川県白山市、看護師)
http://andonoburo.net/on/4915
1-2) 30分(講演25分+質疑5分)
情報障害に情報保障の光を、患者に学ぶビジョンケア
三宅 琢(東京大学先端科学技術研究センター特任研究員;眼科医)
http://andonoburo.net/on/4907
1-3) 30分(講演25分+質疑5分)
視覚障害者のための転倒予防・体力増進教室
○山田 幸男 田村瑞穂 嶋田美恵子 久保尚人
(新潟県視覚障害者のリハビリテーションを推進する会;NPO法人オアシス)
質疑応答 10分
2.10:20~12:20
【第2部 眼科医療と視覚リハビリ】
座長:加藤 聡(ロービジョン学会理事長:東京大学、眼科医)
安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
2-1) 30分(講演25分+質疑5分)
最大のロービジョン対策は予防と治療:私の緑内障との闘い
岩瀬愛子(たじみ岩瀬眼科;岐阜県多治見市、眼科医)
http://andonoburo.net/on/4866
2-2) 20分(講演17分+質疑3分)
新潟県の訓矇・盲唖学校設立に尽力した眼科医
小西 明(済生会新潟第二病院医療福祉相談室、前新潟盲学校長)
http://andonoburo.net/on/4922
2-3) 30分(講演25分+質疑5分)
我が国初の眼科リハビリテーションクリニック(順天堂大学)
ー開設当時を振り返ってー
佐渡一成(さど眼科;仙台市、眼科医)
http://andonoburo.net/on/4880
2-4) 30分(講演25分+質疑5分)
眼科医・原田政美の障害者福祉理念と功績
香川スミ子(元 浦和大学)
http://andonoburo.net/on/4903
質疑応答 10分
3.12:20~13;05
【第3部 熊本地震を考える】
座長:加藤 聡(ロービジョン学会理事長:東京大学、眼科医)
仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
3-1) 30分(講演25分+質疑5分)
熊本地震と災害時視覚障害者支援
出田隆一 (出田眼科院長;熊本)
討論 15分
4.13:05~13:10
おわりに 仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
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