『新潟ロービジョン研究会2016』  第9回案内(小西 明)
2016年8月16日

『新潟ロービジョン研究会2016』  第9回案内(小西 明) 

  2001年から新潟で毎年開催している新潟ロービジョン研究会のご案内です。今回は、小西 明先生(済生会新潟第二病院;医療福祉相談室、前新潟盲学校校長)の抄録を紹介致します。
 どなたでも参加できます。今のうちにカレンダーへのチェックをお願い致します。  

 『新潟ロービジョン研究会2016』 プログラム案(暫定)
  日時:平成28年10月23日(日)
        開場:8時15分 研究会:8時45分~13時10分
  場所:有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
      新潟市中央区旭町通1-757 TEL. 025-227-2037
  主催:済生会新潟第二病院眼科 
  参加無料 要事前登録(8月下旬に受付開始予定)

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演題:新潟県の訓矇・盲唖学校設立に尽力した眼科医
講師:小西 明(済生会新潟第二病院;医療福祉相談室、前新潟盲学校校長) 

【抄 録】
 日本の障害のある子どもの教育(以下:障害児教育)は、明治11年の京都盲啞院がはじまりである。明治13年には、東京に楽善会訓盲院が開校し、国の東西で障害児教育が出発した。しかし、すでに明治5年に制定された学制では「廃人学校」が規定されたものの、障害児に関する規定は明示されなかった。明治時代においては、障害児教育は国の政策課題としてほとんど見当たらず、社会的にも少数の小さな存在として扱われていたといえる。障害のある子どもにとっては、教育する学校も制度も整っていない時代であった。そこで障害児教育は、一般の学校制度から外れた学校として、視覚・聴覚障害者を対象にほとんどが私立の盲唖学校として展開されるようになった。

 こうした社会からの支援のない時代と環境であったために、視覚・聴覚障害者のための学校設立は篤志家によるものだった。設立主体は、個人・グループ・団体などあり、社会的属性は教育者、医師、鍼按業の盲人、政治家、実業家、宗教家等である。とりわけ新潟県内の訓矇・盲唖学校開設で目立つことは、眼科医等の医師の主導または関与である。

 ここでは、①新潟県内の訓矇・盲唖学校5校の創設経緯、教育対象と目的、その後の展開を概観する。②高田訓矇学校、中越盲唖学校、新潟盲唖学校の創設に関わった眼科医の経歴、業績等を支持基盤や財源等を交え紹介する。

 本年は、特殊教育から特別支援教育となって十年の節目を迎えた。これを機に、百二十余年の時を遡り、新潟県の視覚障害教育、特別支援教育の基盤を培った眼科医の功績を振り返る。 

【略 歴】
 1977年 新潟県立新潟盲学校教諭
 1992年 新潟県立新潟養護学校はまぐみ分校教諭
 1995年 新潟県立高田盲学校教頭
 1997年 新潟県立教育センター教育相談・特殊教育課長
 2002年 新潟県立高田盲学校校長
 2006年 新潟県立新潟盲学校校長
  2015年 済生会新潟第二病院・医療福祉相談室
 

@小西明先生の紹介
 小西先生は、新潟県の視覚障害教育、特別支援教育に長い間ご尽力され、現在は済生会病院の医療福祉相談室にお勤めです。新潟県の視覚障害教育のことに精通し、多くの引き出しをお持ちですが、今回は新潟県で盲教育で活躍した眼科医についてお話して頂くことにしました。
 新潟県そして我が国の視覚リハビリテーションの基盤を培った眼科医の功績は大事な事柄です。多くの史実を基にしたお話は重厚で、示唆に富んでいます。期待してお聞き下さい。 

 

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『新潟ロービジョン研究会2016』 プログラム案(暫定)
  日時:平成28年10月23日(日)
      開場:8時15分 研究会:8時45分~13時10分
  場所:有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室(新潟大学医学部同窓会館)
      新潟市中央区旭町通1-757 TEL. 025-227-2037
     http://www.med.niigata-u.ac.jp/yujin/
  主催:済生会新潟第二病院眼科
  参加無料/要事前登録 

0.8:45~8:50
 はじめに  安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)  

1.8:50~10:20
【第1部 連携を求めて】
 座長:仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
    安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
1-1)  20分(講演17分+質疑3分)
 看護師が関わると、こんなに変わるロービジョンケア
   橋本伸子(しらお眼科;石川県白山市、看護師)
  http://andonoburo.net/on/4915
1-2)  30分(講演25分+質疑5分)
 情報障害に情報保障の光を、患者に学ぶビジョンケア
  三宅 琢(東京大学先端科学技術研究センター特任研究員;眼科医)
  http://andonoburo.net/on/4907
1-3) 30分(講演25分+質疑5分)
 視覚障害者のための転倒予防・体力増進教室
   ○山田 幸男 田村瑞穂 嶋田美恵子 久保尚人
   (新潟県視覚障害者のリハビリテーションを推進する会;NPO法人オアシス) 

 質疑応答 10分 

2.10:20~12:20
【第2部 眼科医療と視覚リハビリ】
 座長:加藤 聡(ロービジョン学会理事長:東京大学、眼科医)
    安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
2-1) 30分(講演25分+質疑5分)
 最大のロービジョン対策は予防と治療:私の緑内障との闘い
  岩瀬愛子(たじみ岩瀬眼科;岐阜県多治見市、眼科医)
  http://andonoburo.net/on/4866
2-2) 20分(講演17分+質疑3分)
 新潟県の訓矇・盲唖学校設立に尽力した眼科医
  小西 明(済生会新潟第二病院医療福祉相談室、前新潟盲学校長)
  http://andonoburo.net/on/4922
2-3) 30分(講演25分+質疑5分)
 我が国初の眼科リハビリテーションクリニック(順天堂大学)
 ー開設当時を振り返ってー
  佐渡一成(さど眼科;仙台市、眼科医)
  http://andonoburo.net/on/4880
2-4) 30分(講演25分+質疑5分)
 眼科医・原田政美の障害者福祉理念と功績
  香川スミ子(元 浦和大学)
   http://andonoburo.net/on/4903

 質疑応答 10分 

3.12:20~13;05
 【第3部 熊本地震を考える】
 座長:加藤 聡(ロービジョン学会理事長:東京大学、眼科医)
    仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
3-1)  30分(講演25分+質疑5分)
 熊本地震と災害時視覚障害者支援
  出田隆一 (出田眼科院長;熊本)

 討論 15分 

4.13:05~13:10 
   おわりに   仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医) 

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