『新潟ロービジョン研究会2016』 第11回案内(出田 隆一)
2001年から新潟で毎年開催している新潟ロービジョン研究会のご案内です。今回は、出田 隆一先生(出田眼科病院)の抄録を紹介致します。 どなたでも参加できます。今のうちにカレンダーへのチェックをお願い致します。
『新潟ロービジョン研究会2016』
日時:平成28年10月23日(日)
開場:8時15分 研究会:8時45分~13時10分
場所:有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
新潟市中央区旭町通1-757 TEL. 025-227-2037
主催:済生会新潟第二病院眼科
参加無料 要事前登録(近日中に受付開始予定)
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演題:「熊本地震と災害時視覚障害者支援」
演者:出田 隆一 (出田眼科病院)
http://andonoburo.net/on/4935
【抄 録】
2016年4月14日と4月16日に熊本地方において発生した大規模な地震により社会全体に甚大な被害がありましたが、講演ではまず「眼科医療」に生じた状況とその対応、問題点について述べます。
私共の施設では地震発生時多数の患者さんが入院しており、地震は2回とも夜間に発生しました。大きな揺れのあとの強い余震が断続的に続くなか、入院患者をどのようにどこまで避難誘導するのかという基本的な初期対応の難しさにいきなり直面しました。
2回目の本震のあとは水道とガスの供給が止まり、外部からの水や食料の供給も断たれ40名超の入院患者に提供する食事の問題、排泄や入浴などについても対応は困難でした。
そのような状況について眼科特有の問題も交えて報告します。
次に「災害時視覚障害者支援」について今回経験したことの概要と、熊本県において継続している支援ネットワークの現状について報告します。
地震後しばらくして、東京都視覚障害者支援センターの担当の方から「被災した視覚障害者の方々の訪問支援に参加しませんか」とのご依頼がありました。私達が頂いた多くのご支援に恩返しする良いチャンスだと考え、熊本県立盲学校の先生方と実際に参加したことにより、私がこれまで全く知ることのなかった「障害者支援」の世界に触れることができました。
障害者の支援活動には多くの団体や個人が関わっており障害者自らも当事者として積極的に活動されていることに驚きました。急性期には全国各地から支援者が熊本に入って来られ、徐々に地元のメンバーに引き継ぎながら現在も支援活動は継続的に実施されておりその実態について述べます。
以上2点について個人的な経験に基づいた被災報告をさせて頂きます。
【略 歴】
1994年 久留米大学医学部卒業
1994年 東京大学眼科医員
1995年 東京厚生年金病院眼科医員
1996年 東京女子医大附属糖尿病センター眼科助手
1998年 東京大学眼科助手
2004年 東京大学眼科病院講師
2008年 出田眼科病院副院長
2009年 出田眼科病院院長
@出田隆一先生のご紹介
出田先生は、網膜硝子体を専門とするサージャンです。百年近くの歴史を持つ日本屈指の出田眼科(熊本市)第4代目院長でもあります。4月の熊本地震では、病院も職員も甚大な被害を受けたにもかかわらず、視覚障害者支援に多大な貢献をされました。本会で出田先生のお話をお聞きするのは大変楽しみです。
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『新潟ロービジョン研究会2016』 プログラム
日時:平成28年10月23日(日)
開場:8時15分 研究会:8時45分~13時10分
場所:有壬記念館(ゆうじんきねんかん)
2階会議室(新潟大学医学部同窓会館)
新潟市中央区旭町通1-757 TEL. 025-227-2037
http://www.med.niigata-u.ac.jp/yujin/
主催:済生会新潟第二病院眼科
参加無料/要事前登録
0.8:45~8:50
はじめに 安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
1.8:50~10:20
【第1部 連携を求めて】
座長:仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
1-1) 20分(講演17分+質疑3分)
看護師が関わると、こんなに変わるロービジョンケア
橋本伸子(しらお眼科;石川県白山市、看護師)
http://andonoburo.net/on/4915
1-2) 30分(講演25分+質疑5分)
情報障害に情報保障の光を、患者に学ぶビジョンケア
三宅 琢(東京大学先端科学技術研究センター特任研究員;眼科医)
http://andonoburo.net/on/4907
1-3) 30分(講演25分+質疑5分)
視覚障害者のための転倒予防・体力増進教室
○山田 幸男 田村瑞穂 嶋田美恵子 久保尚人
(新潟県視覚障害者のリハビリテーションを推進する会;NPO法人オアシス)
質疑応答 10分
2.10:20~12:20
【第2部 眼科医療と視覚リハビリ】
座長:加藤 聡(ロービジョン学会理事長:東京大学、眼科医)
安藤伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)
2-1) 30分(講演25分+質疑5分)
最大のロービジョン対策は予防と治療:私の緑内障との闘い
岩瀬愛子(たじみ岩瀬眼科;岐阜県多治見市、眼科医)
http://andonoburo.net/on/4866
2-2) 20分(講演17分+質疑3分)
新潟県の訓矇・盲唖学校設立に尽力した眼科医
小西 明(済生会新潟第二病院医療福祉相談室、前新潟盲学校長)
http://andonoburo.net/on/4922
2-3) 30分(講演25分+質疑5分)
我が国初の眼科リハビリテーションクリニック(順天堂大学)
ー開設当時を振り返ってー
佐渡一成(さど眼科;仙台市、眼科医)
http://andonoburo.net/on/4880
2-4) 30分(講演25分+質疑5分)
眼科医・原田政美の障害者福祉理念と功績
香川スミ子(元 浦和大学)
http://andonoburo.net/on/4903
質疑応答 10分
3.12:20~13;05
【第3部 熊本地震を考える】
座長:加藤 聡(ロービジョン学会理事長:東京大学、眼科医)
仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
3-1) 30分(講演25分+質疑5分)
熊本地震と災害時視覚障害者支援
出田隆一 (出田眼科院長;熊本)
http://andonoburo.net/on/4935
討論 15分
4.13:05~13:10
おわりに 仲泊 聡(神戸理化学研究所;眼科医)
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