自分自身や家族が病や障害を経験することでしか得られないことがあります。第17回日本糖尿病眼学会(2011年12月2~4日 東京フォーラム)の学会長を私安藤が担当した折、シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」を行いました。オーガナイザーを大森 安恵先生(内科医;東京女子医大名誉教授)と私安藤が務め、以下の4名がシンポジストでした。南 昌江先生(内科医;ご自身が1型糖尿病)、小川 弓子先生(小児科医;ご子息が未熟児網膜症)、西田 朋美先生(眼科医;お父上がベ-チェット病)、立神 粧子先生(音楽家;ご主人が高次脳機能障害)。大きな反響がありました。
あれから5年の歳月が過ぎ、曽根 博仁先生(内科医;新潟大学医学部教授)を新たにメンバーに迎え、新潟でシンポジウム「病とともに生きる」を企画しました。コーディネーターを曽根先生と私安藤が担当し、大森先生に基調講演、南・小川・清水(旧姓西田)・立神の4名の先生方にシンポジストをお願いしました。どなたでも参加できます。
一緒に「医療」を感じ、そして考えてみませんか?
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シンポジウム「病とともに生きる」
日時:平成28年7月17日(日)
開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
新潟市中央区旭町通1-757
入場無料 事前登録
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基調講演:「糖尿病と向き合う~私の歩いた一筋の道~」
大森 安恵
海老名総合病院・糖尿病センター長
(東京女子医科大学名誉教授)
【抄 録】
新生児専門医の仁志田 博司名誉教授は、生命倫理に関する御著の中で、倫理の倫は仲間という意味であると書いている。本日はご本人そのものや,ご家族の病気とともに感動的に生きておられるお話上手の私の特別の仲間である皆様とご一緒させて頂き、その基調講演を担当する。
私は1956年東京女子医大を卒業したので,丁度60年間糖尿病の患者さんとともに生きて来た事になる。1960年代前半までは「糖尿病があると危険だから妊娠させるべきでない」という不文律があり、またそう教え込まれていた。 たまたま、私は「安産ですよ」と言われながら微弱陣痛で死産を経験した。慟哭を禁じ得ない程の幼子喪失の悲しみを秘めて診療している時、糖尿病の診断がつかず死産に終わって,泣き暮れている二人の患者さんの受持ちになった。
この事が動機になって、欧米では1921年インスリンの発見を機に「糖尿病と妊娠」の歴史が始まっている事を知り、中山 光重教授のご支援の下に、わが国にもコントロールが良ければ糖尿病があっても妊娠は可能であるというキャンペーンを始めた。日本でも出産例は僅か乍らあったが、東京女子医大病院では、1964年2月に初めて糖尿病妊婦分娩例を経験した。以後症例は階段的に増加した。この第一分娩例はリリーインスリン50年賞の初回受賞者となり、最近では50年賞受賞した糖尿病妊婦分娩者は5名に達している。そして現在では、糖尿病合併症がなく、妊娠前から血糖コントロールが良ければ、非糖尿病者と同じ妊娠、分娩が出来るようになっている。
一方、妊娠と関係なく、糖尿病があっても精力的に社会的活動をしている人々をご紹介し、聴衆の皆様を鼓舞しようと思っている。
【略 歴】
1956 東京女子医科大学卒業。
1957 東京女子医科大学第2内科入局(中山光重教授)、糖尿病の臨床と研究を開始。小坂樹徳、平田幸正教授にも師事。医局長、講師、助教授を経てスイス、カナダに留学。
19814月同大学第三内科糖尿病センター教授。
1985 「糖尿病と妊娠に関する研究会」設立。
1991 同第三内科主任教授兼糖尿病センター長。
19973月東京女子医科大学定年退職 名誉教授。
19975月第40回日本糖尿病学会会長。
2001 「日本糖尿病・妊娠学会」設立(「糖尿病と妊娠に関する研究会」を発展)。2005名誉理事長となる。
2002 海老名総合病院・糖尿病センター長。現在にいたる。
2007 Unite for Diabetes糖尿病と妊娠の代表者として国連でSpeech.
【受賞】
吉岡弥生賞、米国Sansum科学賞、Distinguished Ambassador Award, ヘルシーソサエティ賞、糖尿病療養指導鈴木万平賞他
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シンポジウム「病とともに生きる」
日時:平成28年7月17日(日)
開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
新潟市中央区旭町通1-757
入場無料 事前登録
コーディネーター
曽根 博仁(新潟大学医学部 血液・内分泌・代謝内科;教授)
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院;眼科部長)
基調講演(30分):「糖尿病と向き合う~私の歩いた一筋の道~」
大森 安恵
(内科医;海老名総合病院・糖尿病センター
東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
シンポジスト (各25分)
南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
「糖尿病を通して開けた人生」
小川 弓子(小児科医;福岡市立西部療育センター センター長)
「母として医師として~視覚障害の息子と共に~」
清水 朋美(眼科医;国立障害者リハセンター病院第二診療部)
「オンリーワンの眼科医を目指して」
立神 粧子(音楽家;フェリス女学院大学・大学院 教授)
「続・夫と登る高次脳機能障害というエベレスト~作戦を立ててがんばる~」
ディスカッション (50分)
演者間、会場を含め討論
13時 終了
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@参考
第17回 日本糖尿病眼学会 シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」
(2011年12月3日16:30~18:00 東京国際フォーラム)
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オーガナイザー:
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院)
大森 安恵(海老名総合病院・糖尿病センター
東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
S-1 1型糖尿病とともに歩んだ34年
南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
http://andonoburo.net/on/4165
S-2 母を生きる 未熟児網膜症の我が子とともに
小川 弓子(小児科医;福岡市立肢体不自由児施設あゆみ学園園長)
http://andonoburo.net/on/4171
S-3 ベーチェット病による中途視覚障害の親を通して学んだこと
西田 朋美 (眼科医;国立障害者リハビリテーションセンター)
http://andonoburo.net/on/4203
S-4 夫と登る、高次脳機能障害というエベレスト
立神 粧子 (フェリス女学院大学音楽学部・大学院 音楽研究科 教授)
http://andonoburo.net/on/4206
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