2014年5月27日

日時:2014年7月6日(日) 10時~13時   各演題:講演1時間・質疑応答30分   
会場:済生会新潟第二病院 10階会議室   
1.「摩訶まか緑内障」 木内良明(広島大学眼科教授)  
2.「学問はしたくはないけれど・・」 加藤 聡(東京大学眼科准教授)
主催:済生会新潟第二病院 眼科  

「学問のすすめ」講演会は済生会新潟第二病院眼科で2010年2月より開始した企画です。若い医師とそれを支える指導者に、夢と希望を持って学問そして臨床に励んでもらおうと始めました。講師の先生には、若い人へのメッセージを添えて、取り組んでこられた研究テーマを中心に、これまでの学究生活について自叙伝風に語って頂きます。どなたでも参加できます。  
今回は、木内良明先生(広島大学眼科教授)の略歴と抄録を紹介します。

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演題: 「摩訶まか緑内障」
講師: 木内 良明 (広島大学眼科教授)


【抄録】
  「摩訶」は古代インド語であるサンスクリットの「まはー」に漢字をあてたものです。大きいとか、偉大なという意味です。  
 世界でも、日本でも失明原因の上位疾患で、緑内障は我々にとって恐れ多い偉大な疾患といえます。一生懸命治療をしても失明上位疾患にあげられるのは不本意です。また、恐れるだけでは患者さんを救うことができないわけですから、我々はその原因をさぐり、治療方法を見つけ出さなくてはいけません。死ねばその進行は止まるのですが、生きているうちに進行が止まるに状況(浄土)に持ち込みたいわけです。  そのために精進するのですが、緑内障ですので一生懸命眼圧を下げます。マイトマイシンCを併用した線維柱帯切除術、流出路再建術に加えて最近ではチューブ手術を行うことができますが、その効果にも限界があります。  
 眼圧以外の因子も大切です。循環、眼球の生体物理学的な変化の研究も行なわれています。彼岸に渡る知恵をまさかすぐに得られるとは思えません。ということで偉大な緑内障な知恵がまさかということで「摩訶まか緑内障」というタイトルにいたしました。  
 願わくばこの功徳を持ってあまねくいっさいに及ぼし、ともに緑内障による失明をふせがんこと。

【略歴】  
 1983年 広島大学医学部医学科卒業  
 1999年 広島大学医学部助手  
 1990年 Yale大学 Yale Eye Center, Post doctoral associate  
 1997年 国立大阪病院(眼科)医師  
 2003年 国家公務員共済組合連合会 大手前病院眼科部長  
 2006年 広島大学大学院医歯薬学総合研究科視覚病態学 教授 現在に至る

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「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」の意味  
 福沢諭吉の「学問のすすめ」の一説としてあまりに有名ですが、本当に意味するところは以下の通りです。
 「人は生まれながら貴賎上下の差別ない。けれども今広くこの人間世界を見渡すと、賢い人愚かな人貧乏な人金持ちの人身分の高い人低い人とある。その違いは何だろう?。それは甚だ明らかだ。賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれどただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」

これまでの「学問のすすめ」プログラム
http://andonoburo.net/on/susume/2661

2014年5月4日

 「学問のすすめ」講演会は済生会新潟第二病院眼科で2010年2月より開始した企画です。若い医師とそれを支える指導者に、夢と希望を持って学問そして臨床に励んでもらおうと始めました。
 講師の先生には、若い人へのメッセージを添えて、取り組んでこられた研究テーマを中心に、これまでの学究生活について自叙伝風に語って頂きます。
 どなたでも参加できます。第9回講演会を予定しました。今のうちにカレンダーへのチェックをお願いします。


「学問のすすめ」 第9回講演会
  「摩訶まか緑内障」
 
   木内良明(広島大学眼科教授) 
 
「学問はしたくはないけれど・・・」
 
   加藤 聡(東京大学眼科准教授)
 日時:2014年7月6日(日) 10時~13時
 会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
 主催:済生会新潟第二病院 眼科
 講演時間1時間、質疑応答30分 

 

 

@「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」の意味
 福沢諭吉の「学問のすすめ」の一説としてあまりに有名ですが、本当に意味するところは以下の通りです。 「人は生まれながら貴賎上下の差別ない。けれども今広くこの人間世界を見渡すと、賢い人愚かな人貧乏な人金持ちの人身分の高い人低い人とある。その違いは何だろう?。それは甚だ明らかだ。賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれどただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」

 

参考までに
過去の「学問のすすめ」講演会プログラム
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「学問のすすめ」 第8回講演会
   日時:2012年9月15日(土) 15時~18時
   会場:済生会新潟第二病院  10階会議室A
 「疫学を基礎とした眼科学の展開」
    山下 英俊 (山形大学眼科教授、医学部長)
 「2型糖尿病の成因と治療戦略」
    門脇 孝(東京大学内科教授、日本糖尿病学会理事長)
 http://andonoburo.net/on/2423
 

「学問のすすめ」 第7回講演会
   日時:2012年6月10日(日) 9時~12時
   会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
 「遺伝性網膜変性疾患の分子遺伝学」
    中沢 満(弘前大学大学院医学研究科眼科学講座教授)
 「iPS細胞-基礎研究から臨床、産業へ」
    高橋 政代 (理化学研究所)
 http://andonoburo.net/on/2420

 
「学問のすすめ」 第6回講演会
   日時:2012年3月17日(土)15:00~18:00
   会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
 「糖尿病網膜症と全身状態
   
 どの位のHbA1cが何年位続けば網膜症は発症するのか?」
     廣瀬 晶 (東京女子医大糖尿病センター眼科)
 「私の歩いた一筋の道
   糖尿病と妊娠の分野を開拓しながら学んだ事」
     大森安恵 (海老名総合病院 糖尿病センター長)
          (東京女子医科大学名誉教授;内科)
 http://andonoburo.net/on/2411

「学問のすすめ」 第5回講演会 
   日時:2011年10月29日(土)16時30分~19時30分
   会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
 「神経再生の最前線ー神経成長円錐の機能解明に向けてー」
    栂野 哲哉 (新潟大学)
 「私と緑内障」 
    岩瀬 愛子 (たじみ岩瀬眼科)
 http://andonoburo.net/on/2407

 

「学問のすすめ」 第4回講演会
   日時:2011年6月12日(日) 9:00~12:00
   会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
 「経角膜電気刺激治療について」
      畑瀬哲尚 (新潟大学)
 「臨床研究における『運・鈍・根』」
     三宅養三 (愛知医大理事長 名古屋大学名誉教授)
 http://andonoburo.net/on/2404

「学問のすすめ」 第3回講演会
   日時:2011年4月2日(土)15時~18時
   場所:済生会新潟第二病院 10階会議室
 「眼の恒常性の不思議 “Immune privilege” の謎を解く
  ―亡き恩師からのミッション」
    堀 純子 (日本医大眼科;准教授)
 「わがGlaucomatologyの歩みから」
    岩田 和雄 (新潟大学眼科;名誉教授)
 http://andonoburo.net/on/2397

「学問のすすめ」 第2回講演会
   日時:2010年10月9日(土)15時30分~18時30分
   場所:済生会新潟第二病院 10階会議室
 「拡散強調MRIによる視神経軸索障害の定量的評価」
    植木 智志 (新潟大学眼科)
 「強度近視の臨床研究を通してのメッセージ
   ~clinical scientistを目指して」
    大野 京子(東京医科歯科大学眼科 准教授)
 http://andonoburo.net/on/2393

「学問のすすめ」 第1回講演会
   日時:2010年2月6日(土) 14時~17時
   場所:済生会新潟第二病院 10階会議室
 「留学のススメ-留学を決めたワケと向こうでしてきたこと-
   (人工網膜、上脈絡膜腔刺激電極による網膜再構築、
   次世代の硝子体手術器機開発、
   マイクロバブルを使用した超音波治療などについて)」
    松岡 尚気 (新潟大学)
 「網膜・視神経疾患における神経保護治療のあり方は?
   -神経栄養因子とグルタミン酸毒性に注目して-」
    関 正明 (新潟大学)
  http://andonoburo.net/on/2391