シンポジウム『病とともに生きる』 第5回ご案内(清水 朋美)
2016年2月26日

 シンポジウム「病とともに生きる」を企画しました。コーディネーターを曽根博仁先生(内科医;新潟大学医学部教授)と安藤が務めます。基調講演は、大森安恵先生(内科医;東京女子医大名誉教授)です。シンポジストは南 昌江先生(内科医;ご自身が1型糖尿病)・小川 弓子先生(小児科医;ご子息が未熟児網膜症で視力障害)・清水 朋美先生(眼科医;父上がベ-チェット病で失明、旧姓西田)・立神 粧子先生(音楽家・フェリス女学院大学院教授;ご主人が高次脳機能障害)の4名です。

 どなたでも参加できます。 一緒に「医療」を感じ、そして考えてみませんか?   

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 シンポジウム「病とともに生きる」
  日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
  会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757
  入場無料 事前登録
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シンポジウム「病とともに生きる」
3.「オンリーワンの眼科医を目指して」
   清水 朋美 (旧姓、西田)
   (国立障害者リハビリテーションセンター病院第二診療部眼科医長) 

【抄 録】
 眼科医になろうと思って四十云年、実際に眼科医になって四半世紀が過ぎた。振り返れば、中途視覚障害で全盲の父を持つ私にはごく自然の流れだったような気もしている。父から視力を奪ったベーチェット病は歴史的な病気であるにも関わらず、いまだに決定的な原因は不明のままである。 

 眼科医になった当初は、「打倒ベーチェット病!」が私の個人目標だったが、経験を積むにつれ、私には眼科医としてもっと他にやるべきことがあるのではないか?と思うことが増えてきた。眼科を受診する患者はベーチェット病以外の病気が大半で、手帳相当の視覚障害となった患者の多くは医療から福祉への橋渡しがうまくいっていないように思えた。何より、眼科医の視覚障害についての知識が乏しく、学ぶ機会もほとんどない。かなり見えにくい状態になっても漫然と眼科通院を継続している患者が多いという事実に直面し、正直私にはショックだった。 

 今は、眼科医として、見え方で困っている人だけでなく一般にも「見えなくてもなんとかなる!」ということを啓発し続けることが私の宿命的な個人目標だと思っている。父を通して有形無形で学んだ貴重なことをわずかでも世の中に還元していくことで眼科医としての私の最大のミッションを果たせれば本望である。早いもので、私も眼科医生活の後半戦に突入する。これからも賛同してくれる仲間を増やしながら、稀有な背景を持つオンリーワンの眼科医であり続けたい。 

【略 歴】
 1991年 愛媛大学医学部 卒業
 1995年 横浜市立大学大学院医学研究科 修了
 1996年 ハーバード大学医学部スケペンス眼研究所 留学
 2001年 横浜市立大学医学部眼科学講座 助手
 2005年 聖隷横浜病院眼科 主任医長
 2009年 国立障害者リハビリテーションセンター病院眼科医長
      現在に至る


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シンポジウム「病とともに生きる」
 日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
 会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757 
 入場無料 事前登録
 http://andonoburo.net/on/4424  

 コーディネーター
  曽根 博仁(新潟大学医学部 血液・内分泌・代謝内科;教授)
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院;眼科部長) 

 基調講演(30分):「糖尿病と向き合う~私の歩いた一筋の道~」
  大森 安恵
   (内科医;海老名総合病院・糖尿病センター
    東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
    http://andonoburo.net/on/4450 

 シンポジスト (各25分)
  南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   「糖尿病を通して開けた人生」
    http://andonoburo.net/on/4462 

  小川 弓子(小児科医;福岡市立西部療育センター センター長)
    「母として医師として~視覚障害の息子と共に~」
    http://andonoburo.net/on/4478

  清水 朋美(眼科医;国立障害者リハセンター病院第二診療部)
    「オンリーワンの眼科医を目指して」 

  立神 粧子(音楽家;フェリス女学院大学・大学院 教授)
    「続・夫と登る高次脳機能障害というエベレスト~作戦を立ててがんばる~」 

 ディスカッション (50分)
    演者間、会場を含め討論 

 13時 終了
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@参考
 2011年の日本糖尿病眼学会(東京フォーラム 学会長;安藤伸朗)で、シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」を行いました。オーガナイザーは、大森安恵先生と私安藤で、4名のシンポジスト(南 昌江先生、小川弓子先生、西田朋美先生、立神粧子先生)は、それぞれ、ご自身が、ご子息が、父親が、ご主人が疾患や障害を持った方々です。 

 第17回 日本糖尿病眼学会 シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」
 (2011年12月3日16:30~18:00  東京国際フォーラム)
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 オーガナイザー:
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院 眼科)
  大森 安恵(海老名総合病院・糖尿病センター
      東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
 S-1 1型糖尿病とともに歩んだ34年
   南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   http://andonoburo.net/on/4165
 S-2 母を生きる 未熟児網膜症の我が子とともに
   小川 弓子(小児科医;福岡市立肢体不自由児施設あゆみ学園園長)
   http://andonoburo.net/on/4171
 S-3 ベーチェット病による中途視覚障害の親を通して学んだこと
   西田 朋美 (眼科医;国立障害者リハビリテーションセンター)
   http://andonoburo.net/on/4203
 S-4 夫と登る、高次脳機能障害というエベレスト
   立神 粧子 (フェリス女学院大学音楽学部・大学院 音楽研究科 教授)
    http://andonoburo.net/on/4206
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