研究会/勉強会・告知

 

2016年2月26日

 シンポジウム「病とともに生きる」を企画しました。コーディネーターを曽根博仁先生(内科医;新潟大学医学部教授)と安藤が務めます。基調講演は、大森安恵先生(内科医;東京女子医大名誉教授)です。シンポジストは南 昌江先生(内科医;ご自身が1型糖尿病)・小川 弓子先生(小児科医;ご子息が未熟児網膜症で視力障害)・清水 朋美先生(眼科医;父上がベ-チェット病で失明、旧姓西田)・立神 粧子先生(音楽家・フェリス女学院大学院教授;ご主人が高次脳機能障害)の4名です。

 どなたでも参加できます。 一緒に「医療」を感じ、そして考えてみませんか?   

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 シンポジウム「病とともに生きる」
  日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
  会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757
  入場無料 事前登録
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シンポジウム「病とともに生きる」
3.「オンリーワンの眼科医を目指して」
   清水 朋美 (旧姓、西田)
   (国立障害者リハビリテーションセンター病院第二診療部眼科医長) 

【抄 録】
 眼科医になろうと思って四十云年、実際に眼科医になって四半世紀が過ぎた。振り返れば、中途視覚障害で全盲の父を持つ私にはごく自然の流れだったような気もしている。父から視力を奪ったベーチェット病は歴史的な病気であるにも関わらず、いまだに決定的な原因は不明のままである。 

 眼科医になった当初は、「打倒ベーチェット病!」が私の個人目標だったが、経験を積むにつれ、私には眼科医としてもっと他にやるべきことがあるのではないか?と思うことが増えてきた。眼科を受診する患者はベーチェット病以外の病気が大半で、手帳相当の視覚障害となった患者の多くは医療から福祉への橋渡しがうまくいっていないように思えた。何より、眼科医の視覚障害についての知識が乏しく、学ぶ機会もほとんどない。かなり見えにくい状態になっても漫然と眼科通院を継続している患者が多いという事実に直面し、正直私にはショックだった。 

 今は、眼科医として、見え方で困っている人だけでなく一般にも「見えなくてもなんとかなる!」ということを啓発し続けることが私の宿命的な個人目標だと思っている。父を通して有形無形で学んだ貴重なことをわずかでも世の中に還元していくことで眼科医としての私の最大のミッションを果たせれば本望である。早いもので、私も眼科医生活の後半戦に突入する。これからも賛同してくれる仲間を増やしながら、稀有な背景を持つオンリーワンの眼科医であり続けたい。 

【略 歴】
 1991年 愛媛大学医学部 卒業
 1995年 横浜市立大学大学院医学研究科 修了
 1996年 ハーバード大学医学部スケペンス眼研究所 留学
 2001年 横浜市立大学医学部眼科学講座 助手
 2005年 聖隷横浜病院眼科 主任医長
 2009年 国立障害者リハビリテーションセンター病院眼科医長
      現在に至る


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シンポジウム「病とともに生きる」
 日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
 会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757 
 入場無料 事前登録
 http://andonoburo.net/on/4424  

 コーディネーター
  曽根 博仁(新潟大学医学部 血液・内分泌・代謝内科;教授)
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院;眼科部長) 

 基調講演(30分):「糖尿病と向き合う~私の歩いた一筋の道~」
  大森 安恵
   (内科医;海老名総合病院・糖尿病センター
    東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
    http://andonoburo.net/on/4450 

 シンポジスト (各25分)
  南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   「糖尿病を通して開けた人生」
    http://andonoburo.net/on/4462 

  小川 弓子(小児科医;福岡市立西部療育センター センター長)
    「母として医師として~視覚障害の息子と共に~」
    http://andonoburo.net/on/4478

  清水 朋美(眼科医;国立障害者リハセンター病院第二診療部)
    「オンリーワンの眼科医を目指して」 

  立神 粧子(音楽家;フェリス女学院大学・大学院 教授)
    「続・夫と登る高次脳機能障害というエベレスト~作戦を立ててがんばる~」 

 ディスカッション (50分)
    演者間、会場を含め討論 

 13時 終了
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@参考
 2011年の日本糖尿病眼学会(東京フォーラム 学会長;安藤伸朗)で、シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」を行いました。オーガナイザーは、大森安恵先生と私安藤で、4名のシンポジスト(南 昌江先生、小川弓子先生、西田朋美先生、立神粧子先生)は、それぞれ、ご自身が、ご子息が、父親が、ご主人が疾患や障害を持った方々です。 

 第17回 日本糖尿病眼学会 シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」
 (2011年12月3日16:30~18:00  東京国際フォーラム)
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 オーガナイザー:
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院 眼科)
  大森 安恵(海老名総合病院・糖尿病センター
      東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
 S-1 1型糖尿病とともに歩んだ34年
   南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   http://andonoburo.net/on/4165
 S-2 母を生きる 未熟児網膜症の我が子とともに
   小川 弓子(小児科医;福岡市立肢体不自由児施設あゆみ学園園長)
   http://andonoburo.net/on/4171
 S-3 ベーチェット病による中途視覚障害の親を通して学んだこと
   西田 朋美 (眼科医;国立障害者リハビリテーションセンター)
   http://andonoburo.net/on/4203
 S-4 夫と登る、高次脳機能障害というエベレスト
   立神 粧子 (フェリス女学院大学音楽学部・大学院 音楽研究科 教授)
    http://andonoburo.net/on/4206
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2016年2月25日

 演題:「『見たい物しか見えない』と『見たい物が見えない』のあいだ」
 講師:関 恒子(長野県松本市)
  日時:平成28年03月09日(水)16:30 ~ 18:00 
  
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来   

【抄 録】
 私が近視性黄斑変性症を発症してちょうど20年、左眼、右眼に黄斑移動術を受けてからそれぞれ19年、18年になる。ある日見つけた視界の中心の小さな歪みは次第に眼鏡の真ん中に拭っても消えない水滴が付いているかのようにかすみ、やがてそれははっきりした中心暗点となっていった。強度近視を持っていたもののそれまで何の不便もなかったのに、左眼に続き半年後に右眼にも発症したため、日常生活さえ脅かされるような不便さを感じ、この頃の不安はとても大きかった。中心暗点に邪魔されて見たい物がよく見えない。自然に直視すると、周りの不要な物は見えても見たい物は見えないので、先ず暗点を追い払い、周辺視野を使って見るようにしなければならない。つまり見たいという願望を持ち努力しない限り物は見えてこないのである。 

 この状況をなんとしても改善したかった私は、当時治験中の黄斑移動術を受けることを決めた。新しい治療法との出会いは、私に希望を与え、結果のいかんに関わらず、大きな精神的救いとなった。術後合併症や再発のために入退院を繰り返し、術後生じた不具合な見え方に不満を感じることはあったが、術前より視力は改善し、右眼は再び中心で物を見ることができるようになったことで、私のQOLは非常に向上した。私はこの視力を精一杯有効に使うことを決意し、拡大鏡を使って読書量を増やし、景色も以前より心して印象深く見てきたつもりである。 

 しかし最初の手術から19年経過した今、暗点は周辺から中心に及び、私は「見たい物がどうしても見えない」状況に近づきつつある。発病を知り、不便さをさんざん嘆いていた頃より症状はかなり深刻である。だが私の日常を見ると、確かに不便さは大きくなっているに違いないが、初期のような嘆きはなく、行動もそれほど制限されていない。これは自分の障害に対する意識変化と補助具の進化、ロービジョンに対するリハビリテーションの賜物であると思っている。しかしこの先自分がどこまで障害を受容できるかわからない。 

 勉強会では見え方の変化の中で感じてきたことや、目が悪くなったからこそ見えてきたもの、これまでの私の挑戦等を語ってみたい。 

【略 歴】
 富山大学薬学部卒業。薬剤師。
 信州大学研修生を経て結婚。一男一女の母となる。薬品会社勤務。退社。
 1996年左眼に続き、右眼にも近視性黄斑症を発症。1997年と1998年に黄斑移動術を受ける。
 松本市在住。趣味:ドイツ文学研究、フルート演奏、英国文化にも憧憬を持つ。
 

【今後の済生会新潟第二病院眼科 勉強会 & 研究会】
平成28年04月13日(水)16:30 ~ 18:00
 第242回(16-04)済生会新潟第二病院眼科勉強会
  「盲学校理療教育の現状と課題~歴史から学び展望する~」
  小西 明(済生会新潟第二病院 医療福祉相談室) 

平成28年05月11日(水)16:30 ~ 18:00
 第243回(16-05)済生会新潟第二病院眼科勉強会
  「嬉しかったこと、役立ったこと」
  大島光芳(上越市) 

平成28年06月08日(水)16:30 ~ 18:00
 第244回(16-06)済生会新潟第二病院眼科勉強会
  演題未定
  加藤功(新潟水辺の会) 

平成28年07月未定
 第245回(16-07)済生会新潟第二病院眼科勉強会
  新潟盲学校弁論大会 イン 済生会 

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平成28年07月17日(日) シンポジウム「病とともに生きる」
 開場:09時30分  講演会:10時 ~13時
 会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
 http://andonoburo.net/on/4424 

 コーディネーター
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院 眼科部長)
  曽根 博仁(新潟大学医学部 血液・内分泌・代謝内科;教授)

 基調講演 (30分)
  大森 安恵(海老名総合病院・糖尿病センター;内科医、
       東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
    「糖尿病と向き合うー私の歩いた一筋の道ー」
    http://andonoburo.net/on/4450 

 パネリスト (各25分)
  南 昌江 (南昌江内科クリニック;内科医)
    「糖尿病を通して開けた人生」
    http://andonoburo.net/on/4462

  小川 弓子(福岡市立西部療育センター センター長;小児科医)
    「母として医師として~視覚障害の息子と共に~」
    http://andonoburo.net/on/4478 

  清水 朋美(国立障害者リハセンター病院第二診療部 眼科医長)
    「オンリーワンの眼科医を目指して」 

  立神 粧子(フェリス女学院大学音楽学部・大学院 音楽研究科教授)
    「続・高次脳機能障害というエベレストに登る~作戦を立ててがんばる~」 

 ディスカッション (50分)
  演者間、会場を含めた討論

 13時 終了

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平成28年08月10日(水)16:30 ~ 18:00
 第246回(16-08)済生会新潟第二病院眼科勉強会
 「京都ライトハウス創立者・鳥居篤治郎が抱いた絶望と希望とは」
   岸 博実(京都府宇治市) 

平成28年09月14日(水)16:30 ~ 18:00
 第247回(16-09)済生会新潟第二病院眼科勉強会
   演題未定
   林 豊彦(新潟大学工学部教授/新潟市障がい者ITサポートセンター長) 

平成28年10月
 第248回(16-10)済生会新潟第二病院眼科勉強会
  (目の愛護デー講演会)
   演者未定 

平成28年11月09日(水)16:30 ~ 18:00
 第249回(16-11)済生会新潟第二病院眼科勉強会
  演題未定
   青木 学(新潟市会議員)

2016年2月23日

 シンポジウム「病とともに生きる」を企画しました。コーディネーターを曽根博仁先生(内科医;新潟大学医学部教授)と安藤が務めます。基調講演は、大森安恵先生(内科医;東京女子医大名誉教授)にお願いしました。シンポジストは南 昌江先生(内科医;ご自身が1型糖尿病)・小川 弓子先生(小児科医;ご子息が未熟児網膜症で視力障害)・清水 朋美先生(眼科医;父上がベ-チェット病で失明、旧姓西田)・立神 粧子先生(音楽家・フェリス女学院大学院教授;ご主人が高次脳機能障害)の4名です。
 どなたでも参加できます。 一緒に「医療」を感じ、そして考えてみませんか?    

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 シンポジウム「病とともに生きる」
  日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
  会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757
  入場無料 事前登録
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シンポジウム「病とともに生きる」
2.「母として・医師として~視覚障害の息子とともに~」
   小川 弓子(福岡市立西部療育センター センター長) 

【抄 録】
 「弱視であるがゆえに、これから進んでいく道のりを見失ったり、道幅がよく見えずにはみ出てしまったりすることも多々あるでしょう。それでも、みんなのおかげで、きっと私は頑張れます。」という一文を記載して、視力および色覚に障害をもつ私の長男が「視力3cm~それでも僕は東大に~」という本を出版してまもなく10年になろうとしています。

 大学卒業に際して「視力が悪いからこそ、一緒にやろうと言ってくれる誠実な仲間を大切にしたい」といい、ベンチャー企業をおこし、それこそ大都会東京で泥だらけになりながらも、「障害と向き合って生きてきたからこその強さ」をばねに、その言葉通りにへこたれずに前を向いて生きています。

 そして障害のある子どもと悪戦苦闘していた未熟な母親は熟年となりました。「これからも頑張って生きていきます。そのための力をくれたこと、ほんとうにありがとう。」という本の中のメッセージは、私の中にもある理念をつくりました。

 私たち家族は障害に遭遇したけれど、様々な励ましや人生を生きるメッセージに出会い、力をもらいました。「たとえ障害があっても愛される、そして自分を愛する事ができれば人生を豊かにいきていけるのではないか」との思いを胸に、療育機関にて障害児や家族の支援に日々悪戦苦闘しております。今回は、私達家族の障害とともに生きてきたその後の歩みと成長を述べたいと思います。 

【略 歴】 
 1983年(昭和58年)島根医科大学卒業
  同年       九州大学病院 小児科入局
           福岡市立子ども病院などで研修
 1986年(昭和61年)長男を早産にて出産
            以後、療育及び三人の子どもの子育てのため休職
 1994年(平成 6年) 福岡市立心身障がい福祉センターに小児科として勤務
 2002年(平成14年)福岡市立あゆみ学園に園長(小児科)として勤務
 2014年(平成26年)福岡市立西部療育センターにセンター長(小児科)として勤務 

 

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シンポジウム「病とともに生きる」
 日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
 会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757 
 入場無料 事前登録
 http://andonoburo.net/on/4424 

 コーディネーター
  曽根 博仁(新潟大学医学部 血液・内分泌・代謝内科;教授)
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院;眼科部長) 

 基調講演(30分):「糖尿病と向き合う~私の歩いた一筋の道~」
  大森 安恵
   (内科医;海老名総合病院・糖尿病センター
    東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
    http://andonoburo.net/on/4450 

 シンポジスト (各25分)
  南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   「糖尿病を通して開けた人生」
    http://andonoburo.net/on/4462 

  小川 弓子(小児科医;福岡市立西部療育センター センター長)
    「母として医師として~視覚障害の息子と共に~」
    http://andonoburo.net/on/4478

  清水 朋美(眼科医;国立障害者リハセンター病院第二診療部)
    「オンリーワンの眼科医を目指して」 

  立神 粧子(音楽家;フェリス女学院大学・大学院 教授)
    「続・夫と登る高次脳機能障害というエベレスト~作戦を立ててがんばる~」 

 ディスカッション (50分)
    演者間、会場を含め討論 

 13時 終了
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@参考
 2011年の日本糖尿病眼学会(東京フォーラム 学会長;安藤伸朗)で、シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」を企画しました。オーガナイザーは、大森安恵先生と私安藤で、4名のシンポジスト(南 昌江先生、小川弓子先生、西田朋美先生、立神粧子先生)は、それぞれ、ご自身が、ご子息が、父親が、ご主人が疾患や障害を持った方々です。大きな反響がありました。 

 第17回 日本糖尿病眼学会 シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」
 (2011年12月3日16:30~18:00  東京国際フォーラム)
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 オーガナイザー:
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院 眼科)
  大森 安恵(海老名総合病院・糖尿病センター
      東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
 S-1 1型糖尿病とともに歩んだ34年
   南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   http://andonoburo.net/on/4165
 S-2 母を生きる 未熟児網膜症の我が子とともに
   小川 弓子(小児科医;福岡市立肢体不自由児施設あゆみ学園園長)
   http://andonoburo.net/on/4171
 S-3 ベーチェット病による中途視覚障害の親を通して学んだこと
   西田 朋美 (眼科医;国立障害者リハビリテーションセンター)
   http://andonoburo.net/on/4203
 S-4 夫と登る、高次脳機能障害というエベレスト
   立神 粧子 (フェリス女学院大学音楽学部・大学院 音楽研究科 教授)
    http://andonoburo.net/on/4206
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2016年2月20日

 自分自身や家族が病や障害を経験することでしか得られないことがあります。この度、シンポジウム「病とともに生きる」を企画しました。コーディネーターを曽根博仁先生(内科医;新潟大学医学部教授)と安藤が担当し、大森安恵先生(内科医;東京女子医大名誉教授)に基調講演、シンポジストは南 昌江先生(内科医;ご自身が1型糖尿病)・小川 弓子先生(小児科医;ご子息が未熟児網膜症)・清水 朋美先生(眼科医;お父上がベ-チェット病、旧姓西田)・立神 粧子先生(音楽家・フェリス女学院大学教授;ご主人が高次脳機能障害)の4名です。

 どなたでも参加できます。 一緒に「医療」を感じ、そして考えてみませんか?   

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 シンポジウム「病とともに生きる」
  日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
  会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757
  入場無料 事前登録
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シンポジウム「病とともに生きる」
1.「糖尿病を通して開けた人生」 
   南 昌江(内科医;南昌江内科クリニック)

【抄 録】
 14歳の夏、私は1型糖尿病を発症しました。突然降りかかった難病に親子とも落胆し将来を悲観しましたが、その後尊敬する医師との出会いによって人生が変わってきました。

 16歳で小児糖尿病サマーキャンプに参加したことがきっかけで、病気とともに生きていく覚悟が出来、その頃から将来は「医師になって糖尿病をもつ人の役に立ちたい」と思うようになりました。

 医師になって念願の東京女子医大糖尿病センター、平田幸正教授の下で医師の第1歩を踏み出しましたが、研修医時代は不規則な生活が続き、内科医をあきらめかけた時もありました。その後も肝炎を患い辛い時期もありましたが、私の経験が糖尿病の子供たちに勇気と希望を与えることができればと思い、「わたし糖尿病なの」を出版しました。

 1998年に糖尿病専門クリニックを開業し、多くの糖尿病患者さんと接しています。診療の傍ら、講演や糖尿病の啓発活動を行っています。2002年に挑戦したホノルルマラソンも14回連続完走しています。“糖尿病があっても何でもできる”ことを一人でも多くの患者さんに伝えたく、“TEAM DIABETES JAPAN”を結成し毎年患者さんや医療関係者と一緒に参加しています。

 糖尿病とともに歩んだ39年、振り返ると糖尿病になったおかげで自分の人生を切り開くことが出来たように思います。

 これまで私が出会った方々や医学から受けた恩恵に感謝し、一日一日を大切に「糖尿病を持つ人生」を明るく楽しく自然に、いつまでも夢を持って走り続けていきたいと思っています。 

【略 歴】 
 1988年 福岡大学医学部卒業
         東京女子医科大学付属病院 内科入局
       同  糖尿病センターにて研修
 1991年 九州大学第2内科  糖尿病研究室所属
 1992年 九州厚生年金病院 内科勤務
 1993年  福岡赤十字病院 内科勤務
 1998年 南昌江内科クリニック開業 

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シンポジウム「病とともに生きる」
 日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
 会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757 
 入場無料 事前登録
 http://andonoburo.net/on/4424 

 コーディネーター
  曽根 博仁(新潟大学医学部 血液・内分泌・代謝内科;教授)
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院;眼科部長) 

 基調講演(30分):「糖尿病と向き合う~私の歩いた一筋の道~」
  大森 安恵
   (内科医;海老名総合病院・糖尿病センター
    東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
    http://andonoburo.net/on/4450 

 シンポジスト (各25分)
  南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   「糖尿病を通して開けた人生」
    http://andonoburo.net/on/4462

  小川 弓子(小児科医;福岡市立西部療育センター センター長)
    「母として医師として~視覚障害の息子と共に~」

  清水 朋美(眼科医;国立障害者リハセンター病院第二診療部)
    「オンリーワンの眼科医を目指して」

  立神 粧子(音楽家;フェリス女学院大学・大学院 教授)
    「続・夫と登る高次脳機能障害というエベレスト~作戦を立ててがんばる~」 

 ディスカッション (50分)
    演者間、会場を含め討論 

 13時 終了
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@参考
 2011年の日本糖尿病眼学会(東京フォーラム 学会長;安藤伸朗)で、シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」を企画しました。オーガナイザーは、大森安恵先生と私安藤で、4名のシンポジスト(南 昌江先生、小川弓子先生、西田朋美先生、立神粧子先生)は、それぞれ、ご自身が、ご子息が、父親が、ご主人が疾患や障害を持った方々です。大きな反響がありました。 

 第17回 日本糖尿病眼学会 シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」
 (2011年12月3日16:30~18:00  東京国際フォーラム)
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 オーガナイザー:
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院 眼科)
  大森 安恵(海老名総合病院・糖尿病センター
      東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)
 S-1 1型糖尿病とともに歩んだ34年
   南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   http://andonoburo.net/on/4165
 S-2 母を生きる 未熟児網膜症の我が子とともに
   小川 弓子(小児科医;福岡市立肢体不自由児施設あゆみ学園園長)
   http://andonoburo.net/on/4171
 S-3 ベーチェット病による中途視覚障害の親を通して学んだこと
   西田 朋美 (眼科医;国立障害者リハビリテーションセンター)
   http://andonoburo.net/on/4203
 S-4 夫と登る、高次脳機能障害というエベレスト
   立神 粧子 (フェリス女学院大学音楽学部・大学院 音楽研究科 教授)
    http://andonoburo.net/on/4206
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2016年2月10日

 自分自身や家族が病や障害を経験することでしか得られないことがあります。第17回日本糖尿病眼学会(2011年12月2~4日 東京フォーラム)の学会長を私安藤が担当した折、シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」を行いました。オーガナイザーを大森 安恵先生(内科医;東京女子医大名誉教授)と私安藤が務め、以下の4名がシンポジストでした。南 昌江先生(内科医;ご自身が1型糖尿病)、小川 弓子先生(小児科医;ご子息が未熟児網膜症)、西田 朋美先生(眼科医;お父上がベ-チェット病)、立神 粧子先生(音楽家;ご主人が高次脳機能障害)。大きな反響がありました。

 あれから5年の歳月が過ぎ、曽根 博仁先生(内科医;新潟大学医学部教授)を新たにメンバーに迎え、新潟でシンポジウム「病とともに生きる」を企画しました。コーディネーターを曽根先生と私安藤が担当し、大森先生に基調講演、南・小川・清水(旧姓西田)・立神の4名の先生方にシンポジストをお願いしました。どなたでも参加できます。
 一緒に「医療」を感じ、そして考えてみませんか?
 
 

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 シンポジウム「病とともに生きる」
  日時:平成28年7月17日(日)
    開場:午前9時30分 講演会:10時〜13時
  会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    新潟市中央区旭町通1-757 
  入場無料 事前登録 
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基調講演:「糖尿病と向き合う~私の歩いた一筋の道~」
   大森 安恵
  
海老名総合病院・糖尿病センター長 
 
 (東京女子医科大学名誉教授) 

【抄 録】
 新生児専門医の仁志田 博司名誉教授は、生命倫理に関する御著の中で、倫理の倫は仲間という意味であると書いている。本日はご本人そのものや,ご家族の病気とともに感動的に生きておられるお話上手の私の特別の仲間である皆様とご一緒させて頂き、その基調講演を担当する。 

 私は1956年東京女子医大を卒業したので,丁度60年間糖尿病の患者さんとともに生きて来た事になる。1960年代前半までは「糖尿病があると危険だから妊娠させるべきでない」という不文律があり、またそう教え込まれていた。 たまたま、私は「安産ですよ」と言われながら微弱陣痛で死産を経験した。慟哭を禁じ得ない程の幼子喪失の悲しみを秘めて診療している時、糖尿病の診断がつかず死産に終わって,泣き暮れている二人の患者さんの受持ちになった。

 この事が動機になって、欧米では1921年インスリンの発見を機に「糖尿病と妊娠」の歴史が始まっている事を知り、中山 光重教授のご支援の下に、わが国にもコントロールが良ければ糖尿病があっても妊娠は可能であるというキャンペーンを始めた。日本でも出産例は僅か乍らあったが、東京女子医大病院では、1964年2月に初めて糖尿病妊婦分娩例を経験した。以後症例は階段的に増加した。この第一分娩例はリリーインスリン50年賞の初回受賞者となり、最近では50年賞受賞した糖尿病妊婦分娩者は5名に達している。そして現在では、糖尿病合併症がなく、妊娠前から血糖コントロールが良ければ、非糖尿病者と同じ妊娠、分娩が出来るようになっている。

 一方、妊娠と関係なく、糖尿病があっても精力的に社会的活動をしている人々をご紹介し、聴衆の皆様を鼓舞しようと思っている。

【略 歴】
 1956 東京女子医科大学卒業。
 1957 東京女子医科大学第2内科入局(中山光重教授)、糖尿病の臨床と研究を開始。小坂樹徳、平田幸正教授にも師事。医局長、講師、助教授を経てスイス、カナダに留学。
 19814月同大学第三内科糖尿病センター教授。
 1985 「糖尿病と妊娠に関する研究会」設立。
 1991 同第三内科主任教授兼糖尿病センター長。
 19973月東京女子医科大学定年退職 名誉教授。 
 19975月第40回日本糖尿病学会会長。
 2001 「日本糖尿病・妊娠学会」設立(「糖尿病と妊娠に関する研究会」を発展)。2005名誉理事長となる。
 2002 海老名総合病院・糖尿病センター長。現在にいたる。
 2007  Unite for Diabetes糖尿病と妊娠の代表者として国連でSpeech. 

【受賞】
 
吉岡弥生賞、米国Sansum科学賞、Distinguished Ambassador Award, ヘルシーソサエティ賞、糖尿病療養指導鈴木万平賞他 

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シンポジウム「病とともに生きる」
 日時:平成28年7月17日(日)
    開場:
午前9時30分 講演会:10時〜13時
 
会場:「有壬記念館」(新潟大学医学部同窓会館)
    
新潟市中央区旭町通1-757 
 
入場無料 事前登録 

 コーディネーター
  曽根 博仁(新潟大学医学部 血液・内分泌・代謝内科;教授)
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院;眼科部長) 

 基調講演(30分):「糖尿病と向き合う~私の歩いた一筋の道~」
  大森 安恵
   (内科医;海老名総合病院・糖尿病センター
    
東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)

 シンポジスト (各25分)
  南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   「糖尿病を通して開けた人生」
  小川 弓子(小児科医;福岡市立西部療育センター センター長)
 
   「母として医師として~視覚障害の息子と共に~」
  清水 朋美(眼科医;国立障害者リハセンター病院第二診療部)
    「オンリーワンの眼科医を目指して」
  立神 粧子(音楽家;フェリス女学院大学・大学院 教授)
    「続・夫と登る高次脳機能障害というエベレスト~作戦を立ててがんばる~」 

 ディスカッション (50分)
    演者間、会場を含め討論 

 13時 終了
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@参考
 第17回
 日本糖尿病眼学会 シンポジウム 「患者さん・家族が語る、病の重さ」
 (2011年12月3日16:30~18:00  東京国際フォーラム)
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 オーガナイザー:
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院)
  大森 安恵(海老名総合病院・糖尿病センター
      東京女子医大名誉教授、元東京女子医大糖尿病センター長)

 S-1 1型糖尿病とともに歩んだ34年
   南 昌江 (内科医;南昌江内科クリニック)
   http://andonoburo.net/on/4165
 S-2 母を生きる 未熟児網膜症の我が子とともに
   小川 弓子(小児科医;福岡市立肢体不自由児施設あゆみ学園園長)
   http://andonoburo.net/on/4171
 S-3 ベーチェット病による中途視覚障害の親を通して学んだこと
   西田 朋美 (眼科医;国立障害者リハビリテーションセンター)
   http://andonoburo.net/on/4203
 S-4 夫と登る、高次脳機能障害というエベレスト
   立神 粧子 (フェリス女学院大学音楽学部・大学院 音楽研究科 教授)
    http://andonoburo.net/on/4206
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