2013年6月11日

第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 特別企画-1
  「歩行訓練の将来」 
    日時:平成25年6月21日(金) 16時50分〜17時40分
    会場:新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」講義室A 2階
     最新情報:http://andonoburo.net/on/1690 

 山田 幸男(司会:信楽園病院/NPO法人障害者自立支援センターオアシス)
 清水 美知子(歩行訓練士;埼玉県)
 松永 秀夫(新潟県視覚障害者福祉協会) 

 1970年、大阪の日本ライトハウスで、わが国で初めて歩行訓練(注1)の講習会が開かれました。その後、視覚障害に関する法律に規定された施設や、自治体から中途失明者緊急生活訓練事業を受託した当事者団体等が歩行訓練を提供してきました。また1990年以降には、盲導犬協会や特定非営利活動法人などの民間組織が独自の財源により歩行訓練を提供し始めました。昨年、日本ライトハウスが行った調査では「視覚障害者の生活訓練施設」として70の施設および個人があると報告されています。さらにこの他、特別支援学校(盲学校)でも歩行訓練が実施されている状況があります。

 このような状況の中で、現在歩行訓練の指導にあたっているのは、日本ライトハウス養成部または国立障害者リハビリテーションセンター学院の視覚障害に関する養成課程を修了した者、その他歩行訓練に関する講習会を修了した者、さらにはそうした専門教育を受けていない当事者、教員、ボランティア等です。

 今回の討論テーマは「歩行訓練の将来」ですが、現在、上記のような多様な状況の中で行われている歩行訓練の実施状況に関する調査はほとんどありません。そのため関連資料や各方面から断片的に耳に入ってくる情報、経験などから推し量るしかない状況ですが、今回、本研究発表大会の開催地新潟で歩行訓練事業に携わっている3者(注2)が、新潟県における歩行訓練の状況および問題点を踏まえ、視点を全国に移しながら、わが国の歩行訓練の将来について討論したいと思います。 

注1:「歩行」とは「オリエンテーションとモビリティ」のことを指す。
注2: 新潟県で歩行訓練事業を実施している2団体(当事者団体と支援者団体)の代表と、新潟県および関東圏で歩行訓練に携わる訓練士)

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*第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 プログラム
  http://andonoburo.net/on/1871
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2013年6月9日

 第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 シンポジウム
  「視覚障害者の就労支援」
    日時:平成25年6月23日(日) 12時〜13時10分
    会場:チサンホテル&コンファレンスセンター新潟 4階 越後の間(東)
     最新情報:http://andonoburo.net/on/1690 

 司会:星野 恵美子 (新潟医療福祉大学)
 シンポジスト 
  小島 紀代子(新潟県視覚障害者のリハビリテーションを推進する会・
         NPO法人障害者自立支援センターオアシス)
  清水 晃(新潟県上越市)
  今野 靖(新潟公共職業安定所)
  工藤 正一(NPO法人タートル) 

 司会進行
   星野恵美子 (新潟医療福祉大学)
 働くことは障害の有無にかかわらず、大変重要である。特に視覚をはじめとして障害を持つ者にとって、就労はリハビリテーションの目標でもあり、経済的な補償だけではなく、社会的にも価値づけられ、とても自信を持って生き抜くことにつながっていく。今回のシンポジウムでは、次の多様な立場のシンポジストにより、貴重な経験や実践を通した話題提供と討論の場を設けたい。

1 【相談支援する立場から】視覚障害者を取り巻く現状と課題 
   小島 紀代子(新潟県視覚障害者のリハビリテーションを推進する会
          ・NPO法人障害者自立支援センターオアシス)
  視覚障害者の特性としては中途の障害のかたが多く、合併症を持ち、適切な時に適切な支援や情報が得られにくく悩みも深く孤立しやすい傾向がある。そういう方々への支援の際の課題は何か? 

2 【視覚障害当事者から】仕事をして思うことは 
   清水 晃 (新潟県上越市)
  視覚に障害を持つ自身にとって仕事を持つ意味について考え、再就職するうえで努力したことは何か、どうすれば辞めなくて済んだか? 日常的な歩行及び移動における課題等について述べる。 

3 【労働行政機関の立場から】   
   今野 靖(新潟公共職業安定所)
  障害者の就職支援は、個別に対応したきめ細やかな職業リハビリテーションの提供が必要であり、そのためにも支援対象者の障害の態様、適性、求職ニーズを正確に把握する必要がある。また、求職ニーズと企業ニーズとの効果的なマッチングがポイントとなる。

4 【視覚障害者への就労と今後の展望・課題】
   工藤 正一(NPO法人タートル)
  視覚障害者に対する的確な雇用支援について、相談事例等の現状を踏まえて、今後の課題等について考える。

5 ディスカッション 

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*第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 プログラム

  http://andonoburo.net/on/1871

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2013年6月7日

第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 特別講演2
  演題:「視覚障害者に対するこころのケア」
  講師: 山田 幸男 
        新潟県視覚障害者のリハビリテーションを推進する会
           NPO法人障害者自立支援センター オアシス
   座長:吉野 由美子 (視覚障害リハビリテーション協会)
   日時:平成25年6月22日(土) 15時05分~15時55分
   会場:チサンホテル 4階 越後の間(東) 

 私たちが視覚障害リハビリテーションを始めたきっかけは、一人の目の不自由な男性A君の自殺です。彼の死を無駄にできないと考え、10年間の準備のあと、1994年に信楽園病院に「視覚障害リハビリ外来」を開設しました。しかしその甲斐もなく、4ヵ月後にBさんも入院中に自殺を企て、亡くなってしまいました。さらに同じ頃、1型糖尿病で失明したCさんも、命はとりとめたものの入院するたびに自殺を試みました。

 その後の調査で、目が不自由になるとそれが原因で、少なくとも2人に1人は、死ぬことを考え、うつ病やうつ状態であることが明らかになりました。視覚障害者は、いろいろな面で大きなハンディキャップを抱えながら、回復の見込みがないままに、生き続けなければなりません。

 そこで同じ障害をもつ人やスタッフ、ボランティアさんと気楽にお茶を飲みながら話のできる場を1995年に開設しました。「パソコン教室オアシス」です。そこは、グループセラピーなどこころの相談室であり、またパソコンや点字、化粧・調理・運動の教室、さらに、おしゃべりなどをしてくつろぐことのできる喫茶室です。

 開設して4-5年経つと、自殺を企てる人はなくなり、自殺を考える人も減少しました。若い人たちは職に就くことさえ考えるようになりました。「このような施設をもうすこし早くつくってもらっていたら、だれも死なないですんだのでは?」という声が聞かれるようになりました。    

 目の不自由な人とその家族には、こころのケアは必要です。私たちの乏しい経験を含めて、視覚障害者のこころのケアについてお話をさせていただきます。

 

【略歴】
  昭和42年3月 新潟大学医学部卒業
  昭和42年4月 新潟大学医学部附属病院インターン
  昭和43年4月 新潟大学医学部第一内科入局。内分泌代謝斑
  昭和54年5月 社会福祉法人新潟市社会事業協会信楽園病院
  平成17年4月 公益財団法人新潟県保健衛生センター   

 学 会
  日本内科学会認定医、日本糖尿病学会専門医、日本内分泌学会専門医、日本ロービジョン学会評議員、日本病態栄養学会評議員

 著 書
  ・視覚障害者のリハビリテーション(日本メディカルセンター)
  ・視覚障害者のためのパソコン教室(メディカ出版)
  ・白杖歩行サポートハンドブック(読書工房)
  ・目の不自由な人の“こころのケア”(考古堂)
  ・目の不自由な人の転倒予防(考古堂)、ほか 

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【第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 特別講演】
 特別講演 1  座長 小田 浩一 (東京女子大学)  
   「視覚障がい者はどうして支援機器を使わないのか?」
           林 豊彦(新潟大学教授 工学部福祉人間工学科) 

 特別講演 2  座長 吉野 由美子 (視覚障害リハビリテーション協会)
   「視覚障害者に対するこころのケア」      
     山田 幸男(信楽園病院/NPO法人障害者自立支援センターオアシス) 

*第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
 プログラム:http://andonoburo.net/on/1871 

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第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 特別講演1
 演題:「視覚障がい者はどうして支援機器を使わないのか?」
 講師:林 豊彦(新潟大学教授 工学部福祉人間工学科)
  座長 小田 浩一(東京女子大学)
  日時:平成25年6月22日(土) 10時〜10時50分
  会場:チサンホテル 4階 越後の間(東) 

【抄録】
 その答えは「知らないから」。我々の調査によれば、新潟市の視覚障がい者は自立生活や就労に不可欠な支援機器のことをほとんど知らない。知らないから、使わないのは当然である。なぜそうかというと、障がい者の周りにいるソーシャルワーカー、コメディカル、教師が包括的には学んでいないからである。近視になったら眼鏡をかけることのは誰でも知っているのに、極度に見えにくくなったら拡大読書機を使うこと、視覚がほとんど使えなくなったら音声パソコンを使うことを知っている人は、それぞれ11.5%、5.6%しかいない。 

 その解決策としては次の2つが考えられる:1)支援機器の選択・適合の専門家である支援技術者が他の専門家と恊働して支援する公的機関の設置;2)障がい者を直接支援する社会福祉士、介護福祉士、コメディカルの一部を支援機器の専門家として育成。ともに実現できれば、難しくない機器の選択・適合は現場だけで解決でき、難しい問題は地域の支援センターと恊働して解決できる。 

 上記2つの実現のために、我々は新潟市の委託を受けて平成20年度に「新潟市障がい者ITサポートセンター」を新潟大学内に設置した。現在のスタッフは、センター長の私以外に3人(常勤の支援技術者1人、非常勤の支援者・事務員が各1人)である。しかし、すべての臨床ニーズには対応しきれないため、地域の関連組織・機関・団体と協力しながら支援事業を拡大している。特に継続的な連携に力を入れており、定期的に支援会議や相談会を開催している特別支援学校が4校ある。本学医学部附属病院のロービジョン外来にも月1回参加している。新潟県視覚障害者福祉協会とは、共同で「視覚障がい者のためのパソコン講習」(全10回、各2時間)を年2回開いている。出前の講習会・研修会は年30回を超える。コメディカルのための支援技術講座も試行的に始めた。これらの啓発活動を通じて足場を固めながら、事業の拡大をはかっていきたい。  

【略歴】
 1977 新潟大学工学部・電子工学科卒業
 1979 新潟大学大学院・工学研究科修士課程修了
    新潟大学・助手 歯学部
 1986 歯学博士 (新潟大学)
 1987 新潟大学・講師 歯学部附属病院
 1989 工学博士 (東京工業大学)
 1991 新潟大学・助教授 工学部情報工学科
 1996 Johns Hopkins大学・客員研究員
 1998 新潟大学・教授 工学部福祉人間工学科
 2008 新潟市障がい者ITサポートセンター長(兼任) 

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【第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 特別講演】
 特別講演 1  座長 小田 浩一 (東京女子大学)  
  演題「視覚障がい者はどうして支援機器を使わないのか?」
        講師 林 豊彦(新潟大学教授 工学部福祉人間工学科) 

 特別講演 2  座長 吉野 由美子 (視覚障害リハビリテーション協会)
  演題「視覚障害者に対するこころのケア」 
  講師 山田 幸男(信楽園病院/NPO法人障害者自立支援センターオアシス)

*第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
  ホームページ : http://www.jarvi2013.net/
  詳細なページ : http://andonoburo.net/on/1690

2013年6月5日

第7回 心療眼科研究会
 日 時  2013年6月29日(土) 17:30 – 20:30
 場 所  TKP大手町カンファレンスセンター ホール16A
 会 費  2,000円(予定人数 130名)
 ※ 日本眼科学会認定専門医 3単位(認定番号:20015)
 世話人 気賀沢 一輝 先生(杏林大学 眼科) 

 テーマ:眼科における精神科プライマリケアの実践

心療眼科研究会のご案内です。今年の研究会(第7回心療眼科研究会)は、6月29日(土)に開催されます。  
参加申し込みは、6月15日(土)までです。興味のある方はご参加く下さい。  
ホームページ:http://www.eye-center.org/jpos/index.html

プログラム
1. 症例検討
 司会進行:気賀沢 一輝 先生(杏林大学 眼科)
 アドバイザー:石郷岡 純 先生(東京女子医科大学 神経精神科 教授) 

2. 教育講演
 座長 清澤 源弘 先生(清澤眼科医院 院長)
 演題 心因性視覚障害の過去、現在、未来
 演者 気賀沢 一輝 先生(杏林大学 眼科) 

3. 特別講演
 座長 若倉 雅登 先生(井上眼科病院)
 演題 がんと総合病院精神科 ―身体科と精神科の連携(リエゾン)について―
 演者 山田 健志 先生(がん研有明病院 腫瘍精神科 部長)

 

*参加申込
 所属・名前・連絡先を記載の上、メールもしくはFAXにて事務局(下記)までお知らせください。
 〆切 2013年6月15日(土)正午

*開始時間は若干変更することがございます。

 

【問い合わせ】
 心療眼科研究会事務局
 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台4-3 井上眼科病院内
 Tel: 03-3295-0911(担当: 山口 内線: 7021) FAX: 03-3295-0917
 e-mail: yamaguchi-h@inouye-eye.or.jp 

 共 催 心療眼科研究会 グラクソ・スミスクライン株式会社 

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*『心療眼科研究会について』
 この研究会は以下のようなテーマを研究します。
  *器質的変化が検出されない目と視覚の異常感への対応
  *ロービジョン患者の心理的ケア
  *眼科医でもできる精神療法、薬物療法
  *EBM と NBM(Narrative Based Medicine,対話と物語に基づく医療)の融合
  *眼科の視点からの精神・視機能に関する脳研究 etc.
 我々眼科医療従事者はメンタルケア、精神医学の基本を知らなすぎるのでは?そのため、救える患者も救っていないのでは?そこで、この分野の勉強のため、この研究会を立ち上げた。

2013年6月4日

第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
 ランチョンセミナー 1「最近の眼科医療とロービジョンケア」
  (2)『医療のなかでのロービジョンケアの役割』
   新井 千賀子 (視能訓練士:杏林大学)
    日時 : 2013年6月22日(土)11:55〜12:45
    会場 : チサンホテル 4階 越後の間(東)
    共催  新潟ロービジョン研究会2013 

 昨年の診療報酬改定でロービジョンケア検査診断料が認められたことは、医療の中で視覚障害に対応することが公的に認識された事を意味している。いくつかの課題はあるものの、視覚障害リハビリテーションの大きなmilestoneである。とはいえ、まだロービジョンケアはやっとスタート地点にたったにすぎない。ロービジョンケアは医療のなかでどんな役割をするものなのだろうか。 

 「人が自殺を考えたりするような危機的状況になるのは、仲間と希望とお金を同時に喪失した時だ」と 学生時代に ある人から言われたことがある。その後、リハビリテーションの授業でも同じことを教わったので、これはあながち間違いではないらしい。ロービジョンケアをやっているうちに、私はこれをかなり意識するようなった。

 多くの人は病院にいけば病気は良くなると思っている。しかし、実際には治療で回復して以前と同じ見え方になるという病気は少ない。回復が困難である病気であると診断された患者さんはどんなに視機能が高くても将来への希望を見失う。そして、こんな病気にかかっているのは自分一人だと思ったり、問題を親しい人たちと共有できずに孤独感を深めていく。さらに、就労継続が難しいと思い始め経済的な問題を抱える。この状況は、「仲間と希望とお金を同時に喪失する状況」に近くなる。

 この危機的な状況を回避する一つの方法としてロービジョンケアがある。このように考えると、ロービジョンケアの役割の別の側面も見えてくる。どんな医療者も治療や回復の困難を患者に伝える事は心が痛むはずで相応の負担がある。ロービジョンケアを導入することで、患者さんの深刻な問題が少しでも軽くなることは、患者だけでなく医療者の為にも大切な役割があると考えている。

 このような役割を果たせるロービジョンケアとはどんなものだろうか?。スタート地点にたった今、これからのロービジョンケアを医療の中でどう構築していくかを考えたい。

 

【略歴】
 1992年 筑波大学大学院教育研究科修士課程障害児教育専攻 卒業 修士(教育)
 1996年 国立小児病院付属視能訓練士学院 卒業
 1997年 国立特殊教育総合研究所(現:国立特別支援教育総合研究所)研究員
 2000年 Light House International Arlrene R.Gordon 研究所 文部科学省在外研究員
 2001年 国立特殊教育総合研究所(現:国立特別支援教育総合研究所)研究員
 2005年 杏林アイセンター ロービジョンルーム 現在に至る 

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【ランチョンセミナー】 (協賛:新潟ロービジョン研究会2013)
     6月22日(土)11:55〜12:45   (昼食~数に限りがあります)
  会場1.チサンホテル 4階 越後の間(東)
    最新の眼科医療とロービジョンケア
    「ここまで進化している!眼科の検査と治療の最前線」
          長谷部 日 (新潟大学医学部講師;眼科)
    「医療のなかでのロービジョンケアの役割」
          新井 千賀子 (視能訓練士:杏林大学)

  会場2.ときめいと 2階 会議室AB
    「『生きる』を変える,携帯端末と視覚リハ事情」
          三宅 琢(Gift Hands)、氏間 和仁(広島大学) 

*第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
 プログラム:http://andonoburo.net/on/1871 

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『第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会』
 期 日: 2013年6月21日(金)プレカンファレンス
                22日(土)・23日(日) 本大会
 会 場:「チサン ホテル & コンファレンスセンター 新潟」4階
       http://www.solarehotels.com/chisun/hotel-niigata/ 
     「新潟大学駅南キャンパスときめいと」 2階
       http://www1.niigata-u.ac.jp/tokimate/outline.html
 メインテーマ: 「見えない」を「見える」にする「心・技・体」
 主   催 : 視覚障害リハビリテーション協会
 主   管 : 第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会実行委員会
 大 会 長 :  安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院)
 実行委員長 : 渡辺 哲也 (新潟大学工学部 福祉人間工学科)
 ホームページ: http://www.jarvi2013.net/
 詳細な情報 : http://andonoburo.net/on/1690 

【事務局】
  第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会実行委員会事務局
   〒950-2181 新潟市西区五十嵐2の町8050番地
   新潟大学 工学部 福祉人間工学科 渡辺研究室内
  E-mail : jarvi2013info@eng.niigata-u.ac.jp
  FAX:025-262-7198

2013年6月3日

第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
 ランチョンセミナー 1「最近の眼科医療とロービジョンケア」
  (1)『ここまで進化している!眼科の検査と治療の最前線』
   長谷部 日 (新潟大学医学部講師:眼科)
    日時 : 2013年6月22日(土)11:55〜12:45
    会場 : チサンホテル 4階 越後の間(東)
    共催  新潟ロービジョン研究会2013  

 眼科は技術革新が非常に早い分野である。かつては考えもつかなかったような検査方法や治療方法が次々と登場し、様々な目の疾患の治療成績の向上に結びついている。 

 最近の眼科診療を最も大きく様変わりさせたのはOCTという眼底検査装置である。ものを見るために最も重要なフィルムである網膜は厚さ0.1~0.2mmと非常に薄く、しかも透明である。このため生体の網膜の状態を詳細に観察することは不可能であった。しかしOCTは網膜の断層写真を簡単に撮影でき、しかもそこには網膜の微細な層構造が顕微鏡なみの高い解像度で写っている。OCTの登場によって様々な眼底疾患の病態が解明し、治療方法が大幅に進歩した。OCTは現在の眼科診療に欠かせない検査装置となっている。 

 眼底疾患の手術方法も大きく様変わりした。現在ではわずか0.5mmの太さの手術器具が、大半の眼底疾患の治療に使用可能となっている。手術器具が細く小さいということは、目にできる傷が小さくて済むということである。この結果、手術の傷口を縫合する機会が減り、傷口や縫合糸の刺激が原因となる術後の異物感が減り、さらに炎症が軽くなったおかげで術後の回復も早くなった。現在ではさらに細い手術器具の開発も進みつつある。 

 治療が難しかった加齢黄斑変性は、今や薬剤の注射だけで済む場合が多い。十数年前まで加齢黄斑変性には安全で有効な治療方法が存在しなかったのだが、様々な治療方法が次々と生み出され、あっと言う間に入院の必要すらなくなってしまった。現在ではこの他にもいろいろな眼底疾患に対して手術以外の治療方法を選択できるようになってきた。 

 そして最近ではiPS細胞の話題からも目が離せない。ちょっと勉強を怠っていると最新の医療からすぐに取り残されてしまう、それが現代の眼科である。本ランチョンセミナーではそんな眼科診療の進歩を、一部ではあるが紹介したい。

 

【略歴】
 H4年 新潟大学医学部卒業、新潟大学眼科入局
 H6年~H10年 新潟大学医学部大学院(医学博士)
 H11年~H12年  燕労災病院眼科
 H13年~ H14年  聖隷浜松病院眼科
 H19年~  新潟大学医歯学総合病院助教
 H25年~  新潟大学医学部講師 

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【ランチョンセミナー】 (協賛:新潟ロービジョン研究会2013)
     6月22日(土)11:55~12:45   (昼食~数に限りがあります)
  会場1.チサンホテル 4階 越後の間(東)
    最新の眼科医療とロービジョンケア
    「ここまで進化している!眼科の検査と治療の最前線」
          長谷部 日 (新潟大学医学部講師;眼科)
    「医療のなかでのロービジョンケアの役割」
          新井 千賀子 (視能訓練士:杏林大学)

  会場2.ときめいと 2階 会議室AB
    「『生きる』を変える,携帯端末と視覚リハ事情」
          三宅 琢(Gift Hands)、氏間 和仁(広島大学) 

*第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
 プログラム:http://andonoburo.net/on/1871

2013年6月2日

第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 ランチョンセミナー2
「『生きる』を変える,携帯端末と視覚リハ事情」  
 三宅 琢(Gift Hands)、氏間 和仁(広島大学)  
  
日時:2013年6月22日(土)11:55~12:45
  会場:ときめいと 2階 会議室AB 
  共催 新潟ロービジョン研究会2013 

 ロービジョンケアと言えばルーペや単眼鏡などのグッズを想起しやすいが、最近ではタブレット型PCであるiPad(米国アップル社)をロービジョンエイドとして活用する弱視の症例に加え、スマートフォンであるiPhone(米国アップル社)を活用している全盲の症例も存在する。障害者補助機能であるアクセシビリティ機能の基本的な考え方や構造学的なユーバーサルデザインの重要性を踏まえて、なぜそのような活用法が成立するかを具体的に解説する。

 患者がどのように活用しているかを、Gift Handsの代表として訪問した多くの施設で得た具体的な活用事例を紹介する。また眼科医としてロービジョン外来におけるタブレット型PCやスマートフォンのロービジョンエンドとしての、初回導入時の患者への問診の手順や実際の指導法について症例ごとに紹介する。いまなぜロービジョンエイドとして一般機器であるタブレット型PCやスマートフォンが重要であるかの重要性をわかりやすく解説する。

 教育の分野においてもiPad活用の有効性は報告されている。教育での活用場面には、視覚補助具・教授材・学習材をあげることができる。また本格的な使用に先駆けて行われるのがiPadの基本的な操作練習である。視覚障害者がiPadを利用する際に主に用いられるアクセシビリティ機能は〝3本指ズーム〟と〝VoiceOver〟である。これらを使いこなすためには、いくつかポイントがあるようだ。このような基本的な操作練習や概念形成が適切に行われると、iPadのその後の操作は順調に進みやすいようだ。視覚障害教育を専門とする教育学者の立場として、全国各地で実施してきた体験会や教育相談活動で得られたアクセシビリティ機能の基本練習の方法や、実際に視覚障害の特別支援学校や弱視特別支援学級などで行われている実践事例を紹介する。

 医療や教育での取組が、視覚障害リハビリテーション分野でのタブレット型PC活用を考えるきっかけになれば幸いである。

 

【略歴】
 三宅 琢  日本眼科学会眼科専門医、認定産業医、Gift Hands代表
  平成17年3月 東京医科大学卒業
  平成17年3月 東京医科大学八王子医療センター 研修
  平成19年4月 東京医大眼科学教室入局
  平成24年1月 東京医科大学 眼科 兼任助教
     永田眼科クリニック 眼科 勤務医(名古屋)
           Gift Hands 代表
  平成24年3月 東京医科大学大学院卒業
  平成25年1月 三井ホーム株式会社 産業医 

 氏間 和仁 広島大学大学院教育学研究科准教授
  平成6年3月 筑波大学理療科教員養成施設卒業
  平成6年4月 愛媛県立松山盲学校教諭
  平成17年3月 明星大学大学院人文学研究科教育学専攻修了
  平成18年4月 福岡教育大学教育学部講師
  平成20年10月 福岡教育大学教育学部准教授
  平成23年4月 広島大学大学院教育学研究科准教授
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  平成14年 第10回上月情報教育賞優良賞受賞
  平成15年 第13回特殊教育ソフトウェアコンクール
        特殊教育研究財団理事長奨励賞受賞 

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【ランチョンセミナー】 (協賛:新潟ロービジョン研究会2013)
     6月22日(土)11:55~12:45   (昼食~数に限りがあります)
  会場1.チサンホテル 4階 越後の間(東)
    最新の眼科医療とロービジョンケア
    「ここまで進化している!眼科の検査と治療の最前線」
          長谷部 日 (新潟大学医学部講師;眼科)
    「医療のなかでのロービジョンケアの役割」
          新井 千賀子 (視能訓練士:杏林大学)
  会場2.ときめいと 2階 会議室AB
    「『生きる』を変える,携帯端末と視覚リハ事情」
          三宅 琢(Gift Hands)、氏間 和仁(広島大学) 

2013年6月1日

第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
 共催 新潟ロービジョン研究会2013

「網膜色素変性、治療への最前線」
  山本修一 (千葉大学大学院医学研究院教授 眼科学)

 網膜色素変性は長らく「不治の病」とされてきましたが、研究の急速な進歩により、治療が現実のものとなりつつあります。網膜色素変性の治療戦略は、①遺伝子治療、②網膜神経保護、③人工網膜、④網膜再生・移植に大別されます。 

 レーベル先天盲における遺伝子治療の成功は、世界的に華々しく報じられ、現在は第2相臨床試験が米英の施設で施行中です。神経保護では、米国における毛様体神経栄養因子(CNTF)の臨床試験が進行中であり、視機能の維持、視細胞数の減少抑制が確認されています。また日本では、0.15%ウノプロストン(オキュセバ(r))点眼液による第2相臨床試験で網膜感度悪化の抑制が確認され、第3相臨床試験がすでに始まっています。さらに人工網膜は、米、独、日でそれぞれ臨床試験が進行しています。 

 これらの治療法は、直ちにすべての患者さんに適応可能というわけではありませんが、間近に見える明るい希望の光であることは間違いありません。

 

【略歴】
 1983年 千葉大学医学部卒業
 1989年 千葉大学大学院医学研究科修了
 1990年 富山医科薬科大学眼科講師
 1991年 コロンビア大学眼研究所研究員
 1994年 富山医科薬科大学眼科助教授
 1997年 東邦大学佐倉病院眼科助教授
 2001年 東邦大学佐倉病院眼科教授
 2003年 千葉大学大学院医学研究院眼科学教授
 2007年 千葉大学医学部附属病院副病院長併任
 2008年 日本網膜色素変性症協会(JRPS)副会長  

2013年5月31日

第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 招待講演
共催 新潟ロービジョン研究会2013

「iPS細胞を用いた網膜再生医療」  
   高橋政代(理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 
        網膜再生医療研究プロジェクト プロジェクトリーダー)

 我々は視覚障害の主原因のうち確立された治療法のない網膜疾患に対して、iPS細胞由来網膜細胞を用いた網膜再生治療開発を目指している。現在ES細胞由来網膜色素上皮細胞を用いてアメリカのベンチャー企業が加齢黄斑変性に移植する治療の臨床試験を始めているが、これは他人の細胞を移植する他家移植なので拒絶反応が問題となる。iPS細胞は身体中のどの組織の細胞にでも分化することができ、また例えば皮膚細胞など自分の細胞から作れるので、iPS細胞の出現で今までの移植治療の問題が解決される。 

 網膜には様々な疾患があるが、疾患によって治療に必要な細胞も異なり、治療効果も異なってくる。まずは、加齢黄斑変性に対するiPS細胞由来網膜色素上皮細胞移植の臨床研究を開始する予定で厚生労働省に申請したが、これらの臨床研究の準備は今後のiPS細胞を用いた再生医療や網膜細胞治療にすべて役立つ準備である。 

 iPS細胞を用いた再生医療に対する期待は日本では過剰になりがちである。網膜再生医療(細胞移植治療)は科学的には100年間不可能と考えられて来たことを可能にする技術で意義深く大きく報道されるが、治療として考えた場合にはその効果は限定的である。再生医療でわずかに回復させた視機能を有効に使うためにはロービジョンなどが重要であり、再生医療とリハビリテーションは対として考える必要がある。

 

【略歴】
 S61年    京都大学医学部卒業
 S61年-S62年 京都大学付属病院眼科研修医
 S63年-H4年  京都大学大学院医学博士課程
 H4年-H13年  京都大学医学部眼科助手
 H7年-H8年  アメリカ・サンディエゴ ソーク研究所研究員
 H13年-H18年 京都大学附属病院探索医療センター開発部助教授
 H18年-    理化学研究所 発生再生科学総合研究センター
                            網膜再生医療研究チーム チームリーダー
        理化学研究所 発生再生科学総合研究センター
          網膜再生医療研究開発プロジェクト プロジェクトリーダー
        (組織改正による) 
 http://www.cdb.riken.go.jp/jp/02_research/0202_creative23.html

 

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 毎年、新潟ロービジョン研究会を開催していますが、今年は視覚障害リハビリテーション研究発表大会の招待講演を共催するという形で行います。
 多くの方に参加して頂くため、登録なし、参加費なしの市民公開講座にしました。 

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第22回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 『招待講演』
   (市民公開講座 共催「新潟ロービジョン研究会2013」)
  座長 安藤伸朗 (済生会新潟第二病院 眼科)
  1)「iPS細胞を用いた網膜再生医療」 
           高橋 政代 (理化学研究所)

  2)「網膜色素変性、治療への最前線」
           山本 修一 (千葉大学眼科教授) 

 日時 平成25年 6月23日(日) 開場 8時30分 講座  9:00〜10:50
 会場 (参加登録のある方) チサンホテル越後の間(東) 4階
    (参加登録のない方) 新潟大学駅南キャンパスときめいと 2階

 (注)どなたでも参加できますが、参加登録のあるなしで会場が異なります