案内:第252回(17‐02月)済生会新潟第二病院眼科勉強会
附)宮坂道夫先生の講演歴
演題:「物語としての病い」
講師:宮坂道夫(新潟大学医学部教授)
日時:平成29年02月08日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
【抄 録】
21世紀の医療には、あまり目立ちはしないが「物語論」という静かな潮流がずっと流れ続けている。そこには多様な実践が含まれているが、中でも注目したいのが、「病いの物語」をケアに用いる実践である。これは、1970年代に心理療法の中から誕生したナラティヴ・セラピーと呼ばれる一群の実践に端を発している。
そこでは、患者の「自己物語」と「認知・経験」とが矛盾することで心理的問題が生じると見なされ、治療者が患者に「自己物語の書き換え」を促すことが、ケアの目標となる。例えば、アルコール依存症の集団療法では、「自らを律して生きてきた」という自己物語を抱く患者に対して、「飲酒習慣を変えられず、自己破壊的な行動をとっている」という認知を促し、「自らを律せられない無力な自分が、他者の力を借りて困難を乗り越えようとしている」という新しい自己物語に書き換えさせることが目標とされる。
さらに近年では、「自己物語の書き換え」を目的とせず、治療者が患者の「自己物語の承認」を促すだけにとどめる実践例も多数報告されており、それらがケア的実践として成りたっていること自体が興味深い。
筆者が高齢者やハンセン病回復者に実践しているのは、「人生紙芝居」であるが、これは視覚的な手法なので、眼科領域ではそのままでは使えないかもしれない。たとえば聴覚や触覚、味覚や臭覚に働きかける方法が考案できないものか、参加者と一緒に考えてみたい。
【略 歴】
1965年長野県松本市生まれ。
早稲田大学教育学部理学科生物学専修卒業、大阪大学大学院医学研究科修士課程修了、東京大学大学院医学系研究科博士課程単位取得、博士(医学、東大)。専門は医療倫理、ナラティヴ・アプローチ(医療における物語論)など。
2011年より新潟大学医学部保健学科教授。
著書に『医療倫理学の方法 - 原則, 手順, ナラティヴ』,(医学書院)、『ハンセン病 重監房の記録』(集英社)、『専門家をめざす人のための緩和医療学』(共著、南江堂)、『ナラティヴ・アプローチ』(共著、勁草書房)など。
宮坂道夫研究室ホームページ
http://www.clg.niigata-u.ac.jp/~miyasaka/
@宮坂道夫先生の本勉強会での講演歴(過去5回)
=================================
報告:第158回(2009‐04月)済生会新潟第二病院 眼科勉強会 宮坂道夫
演題:「医療紛争のソフトな解決について」
講師:宮坂 道夫(新潟大学医学部准教授)
日時:平成21年4月8日(水) 17:00~18:30
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
http://andonoburo.net/on/5496
報告:第139回(2007‐09月) 済生会新潟第二病院 眼科勉強会 宮坂道夫
演題:『かつてハンセン病患者であった人たちとともに』
講師:宮坂道夫(新潟大学医学部准教授)
日時:平成19年9月12日(水) 16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
http://andonoburo.net/on/5492
報告:第80回(2003-01)済生会新潟第二病院眼科勉強会 宮坂道夫
演題:『ファミリーハウス』
講師:宮坂道夫(新潟大学医学部准教授)
日時:平成15年01月08日(水) 16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
http://andonoburo.net/on/5486
報告:第70回(2002年3月) 済生会新潟第二病院 眼科勉強会 宮坂道夫
演題:NBM(narrative based medicine)-物語論の観点から医療をとらえなおす-
講師:宮坂道夫(新潟大学医学部保健学科講師)
日時: 平成14年3月13日(水)16:00~17:30
場所: 済生会新潟第二病院 眼科外来
http://andonoburo.net/on/5500
案内:第55回 (2000年12月) 済生会新潟第二病院 眼科勉強会 宮坂道夫
演題:「生命倫理って何だろう?」
講師:宮坂道夫 (新潟大学医学部保健学科)
日時:平成12年12月13日16:00~17:30
場所: 済生会新潟第二病院 眼科外来
http://andonoburo.net/on/5533
【今後の済生会新潟第二病院眼科 勉強会 & 研究会】
平成29年02月25日(土)15時~18時
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
http://andonoburo.net/on/5460
要事前登録(2月23日締め切り)
パネリスト
・平形 明人(杏林アイセンター 主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
http://andonoburo.net/on/5303
・高橋 政代(理化学研究所 プロジェクトリーダー)
「演題:「網膜再生医療とアイセンター」
http://andonoburo.net/on/5331
・清水美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
http://andonoburo.net/on/5336
オーガナイザー
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
平成29年03月08日(水)16:30 ~ 18:00
第253回(17-03)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「私たちは生まれてくる子に何を望むのか」
栗原 隆(新潟大学人文学部教授)
平成29年04月12日(水)16:30 ~ 18:00
第254回(17-04)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「私たちの出前授業 45×2
~目の不自由な人の未来のために、子どもたちの“今”のために~」
小島紀代子、小菅茂、入山豊次、吉井美恵子、三留五百枝
(NPO法人障害者自立支援センターオアシス)
平成29年05月10日(水)16:30 ~ 18:00
第255回(17-05)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「地域包括ケアシステムってなに?−新潟市における医療と介護の連携から−」
斎川克之(済生会新潟第二病院 地域連携福祉センター 副センター長
新潟市医師会在宅医療推進室室長)
平成29年06月07日(水)16:30 ~ 18:00
第256(17-06)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「視覚障害者とスマホ・タブレット 2017」
渡辺哲也(新潟大学 准教授:工学部 福祉人間工学科)
4月から(新潟大学 准教授:工学部 工学科 人間支援感性科学プログラム)
平成29年07月
第257(17-07)済生会新潟第二病院眼科勉強会
新潟盲学校弁論大会 イン 済生会 (予定)
平成29年09月02日(土)午後
新潟ロービジョン研究会2017 予定
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「私と視覚リハビリテーション」
詳細未定
平成29年11月18日(土)午後
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座
細井順(ヴォーリズ記念病院ホスピス長;滋賀県近江八幡市)
案内:『済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017』 平形明人教授の紹介
日時;2017年02月25日(土)
開場:14時30分、公開講座:15時~18時
会場:新潟大学医学部 有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
主催:済生会新潟第二病院眼科
【パネリスト】
・平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)
日本を代表する網膜硝子体手術術者の一人であり、多くの分野で我が国の眼科をリードするアイセンターの主任教授。眼科治療の最近の眼科治療の進歩を述べ、長年我が国の視覚リハビリを牽引してきた杏林アイセンター・ロービジョン外来の意義を語ります。
・高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)
世界をリードする再生医療の研究者。最近の進歩(視細胞移植など)を紹介します。さらにNext Visionという形で治療、研究のみならず、リハビリ、就労支援、創業、ネットワークハブ、様々な新しいチャレンジを推進しており、今回は視覚リハビリの将来像を語ります。
・清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
長年歩行訓練士として多くの方と接し、障がい者からの信頼が厚い。我が国のみでなく海外で学んだ経歴を生かし、わが国の視覚障害リハビリの歴史を俯瞰し、将来のありよう、そして今後眼科医療に期待することを語ります。
【オーガナイザー】
・安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
●参加無料で、どなたでも参加できます。
ただ会場の準備の都合もありますので、事前登録をお願い致します。
===========================
【事前登録】済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
申込期限:平成29年02月23日(木)まで
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
Fax:025-233-6110
(可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)
***************************************************
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017に参加します
氏名~
所属(勤務先)~
職業~
住所~都道府県名と市町村名のみお願いします
連絡方法 e-mailアドレス~
Fax ~
****************************************************
注:事前登録をして頂いた方には、一週間以内にお返事致します。
一週間を過ぎても当方からの連絡がない場合は、問い合わせください。
注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。
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『済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017』 プログラム
15:00~はじめに
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
15:05~講演1 「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)
http://andonoburo.net/on/5303
15:50~講演2 「網膜再生医療とアイセンター」
高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)
http://andonoburo.net/on/5331
16:35~ コーヒーブレイク
16:45~講演3 「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
http://andonoburo.net/on/5336
17:30~ディスカッション「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
演者間、演者と会場でのディスカッション
18:00~終了
==========================================
【平形明人教授の紹介】
日本の大学病院では初となるアイセンターの立ち上げに尽力
http://www.kyorin-u.ac.jp/hospital/doctor/doctor_detail-20.html
(杏林大学医学部付属病院ホームページからロービジョンケアの部分のみ抜粋)
『ただ治療するだけではない。生活拡大につながるケアを大切にしています』
●杏林アイセンターの特徴であるロービジョンクリニックについて教えてください。
手術をして治すだけではなく、術後にちゃんとした眼鏡や補助具を処方したり、歩行訓練をして、患者さんの生活が拡大するような手段を提供したり助言をすることが、患者さんの行動の拡大にもつながります。いくら網膜剥離を治しても、腫瘍を治療しても、患者さんの生活範囲が治療前と変わりなければ治療した甲斐がありません。
杏林大学病院のロービジョンクリニックは、基本的には患者さんのためにあります。低視力の方や失明された方に残存視機能や他の感覚器をうまく使っていただくための、補助具の使い方や道具の紹介、訓練施設の紹介や歩行指導やリハビリを行っています。たとえば、低視力の方が本や新聞を読む際に、文字や写真を大きく表示できる拡大読書機の紹介や実際の使い方などをアドバイスしています。患者さんができるだけ生活圏を広げて、その生活に慣れて喜ばれることが、医師としてもとてもやりがいを感じます。これが眼科医というより臨床医の基本だと思います。
このクリニックは研修医や医学生のためにもなっています。眼科医は単なる治療屋ではありません。傷が治った後、生活状況はどうかお話を伺って、生活に必要な物のアドバイスや道具の紹介を行います。杏林の研修医は、このようなロービジョンクリニックの様子や依頼の仕方を自然に身につけ、ただ治療をするだけでなく、患者さんの生活拡大につながる治療後のケアを勧んで行うように成長しています。ロービジョンクリニックのある杏林アイセンターならではの教育になっていると思います。教育病院や重篤な疾患を治療する眼科には、ロービジョン部門は絶対に必要と感じます。
●どんな経緯でロービジョンクリニックを導入したのですか?
正直なところ、ロービジョンクリニックは直接的には医療収入につながりません。保険点数もなく、時間もかかります。しかし、先ほどお話したように、患者さんの生活拡大はとても重要なことです。アイセンターの立ち上げと共に、藤原教授、樋田教授と松田博青理事長へロービジョンクリニックの開設を要望したところ、採算が合わないにも関わらず、松田理事長は患者さんのためになる医療の必要性をご理解いただき開設を許可してくださいました。大変感謝しています。
これは、私が医師になってから思ったことですが、私がまだ5歳の頃、私の父の医院に日本で初めて誕生した盲導犬「チャンピィ」の主人となる方が療養していました。その方の娘さんが私と同じ位の年でしたので、ご家族の方とも親しくさせてもらいました。そのときは何も思いませんでしたが、目の見えない方の手を引いたり、歩行練習をしたり、手すりなどの設備を整えたりしていました。今思うとそれはリハビリにつながるのだと思うのですが、そのときの経験が、眼科医になった今とても貴重であると感じます。その経験が今のロービジョンクリニックの私の原点になっていると思います。
●患者さんへのメッセージをお願いします。
医療は、医師と患者さんの協力で行われるものです。お互いに相談しながら、治療を受けていただきたいと思います。残念ながら、病気は進行具合などによって、必ずしも完治するものではありませんし、治療できないものもあります。治療をして、完治しないことに苦しまれる方も多くいらっしゃいます。けれど、「見え方にゆがみが残ったけれど、前よりも見え方がずいぶん明るくなった」と前向きに病気を受け入れて生活圏拡大に努めていかれる方もたくさんいらっしゃいます。医師と患者さんとで、どちらか一方に寄りかかるのではなく、お互いに責任をもち相談し合ってよい医療を作っていかれればと思います。
【座右の銘】
「流水不濁 忙人不老」
留学前に、恩師である植村恭夫教授が書いてくださった言葉です。ずっと部屋に飾ってあり、この言葉を掲げています。
座右の銘ではありませんが、祖母の影響で「人生で信仰・希望・愛が大切である。このうち一番大切なのは愛である。」というキリスト教の教えを大切にしています。
【プロフィール】
名前 平形 明人 (ひらかた あきと)
血液型 B型
趣味 スポーツ(特にテニス、剣道)
専門 網膜硝子体疾患
1956年群馬県渋川市に生まれる。
1982年慶應義塾大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院、国立東京第2病院、国立栃木病院(医長)などを経て、米国Duke大学アイセンターに留学
1992年杏林大学医学部講師、1997年助教授、2005年教授、2008年主任教授となる。
日本眼科学会評議員、日本網膜硝子体学会理事などを務める。
報告:第251回(17‐01月)済生会新潟第二病院眼科勉強会 大石華法
演題:「ブラインドメイクは、世界へ
-視覚障害者である前に一人の女性として-」
講師:大石 華法(一般社団法人日本ケアメイク協会)
日時:平成29年01月11日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
【講演要約】
視覚に障害がある女性を対象に,自分自身で鏡を使わずにフルメーキャップができる化粧技法「ブラインドメイク」を考案したことをきっかけとして,2010年10月10日よりケアメイク活動をスタートし,6年間の活動を経て,2016年12月5日に一般社団法人日本ケアメイク協会を発足しました.
今,「ブラインドメイク」は,日本の視覚障害女性の笑顔支援に留まることなく,世界の視覚障害女性の笑顔支援につながっています.
1.視覚障害者に化粧は不要か?
「視覚障害者に化粧のニーズがあるのか?」「化粧をしても目が見えないのに,化粧する意味があるのか?」「目が見えないのに,化粧をさせるとは無茶なことだ」「そもそも彼女たちに化粧の話をすることは(出来ないのに)失礼なことだ」など意見が飛び交うなか,視覚障害の女性は,視覚に障害があるけれども「女性」であることに晴眼者の女性たちと何ら変わりはない.女性は死んでも死化粧をする.そこまで化粧は女性にとって重要なものとして扱われている.化粧は女性の尊厳を支えるアイテムであると言っても過言ではないと考えました.そのため,視覚に障害があることで,本当に化粧を諦めてもいいのだろうか?しなくていいのだろうか?それが本当に彼女たちの望んでいることなのだろうか?いや,そんなはずはない.私と同じ「女性」なのだから.と自問自答を繰り返す日々が続いていました.
2.視覚障害者理解不足が「障害」に?!
ある日,一人の視覚に障害のある女性が「私はいつか目が見える時がきたら,化粧をしたいの・・・」と言って,1本の口紅を鞄の中に入れて持ち続けている女性の姿を見て,視覚障害の女性は目に障害があっても「女性だ!」と強く認識しました.
それからは,視覚障害の女性と出会っても,同じ「女性」のスタンスで接することで,「目が見えない人」ということが気にならなくなりました.それどころか,一緒に“女子トーク”を楽しみ,“視覚障害者のアルアル話”を彼女たちとするようにまでなりました.
ここで分かったことは,視覚障害者は,確かに身体の目の部分に「障害」はあるけれども,晴眼者側に視覚障害者理解が足りておらず,その理解不足の部分が,各自の思い込みや先入観(私はこのことを晴眼者側の「障害」と呼んでいます)を作りだしているのではないかということでした.
3.女性の「美しくなりたい」という気持ちに寄り添う
ブラインドメイクを指導する化粧訓練士の研修生たちに「視覚障害者と同行している時に,目の前に階段とエレベーターとエスカレーターがあれば,援護者はどうしますか?」と質問します.そうすると,「エレベーター」「エスカレーター」と,身体に負担が少ない,あるいは,容易に行く方法を考えます.しかし,答えは「本人に尋ねる」がよいことを話します.そして,目の前に「階段」「エレベーター」「エスカレーター」があるという情報を提供することの大切さを教えています.この回答を述べると,皆が「そっか!」と認識します.つまり,どうするかは援護者側が勝手に良かれと思ったことを実行するのではなく,本人にまず情報提供をして,本人が決めるという自己決定を尊重することの意味を話します.
そして,次の質問では「視覚障害の女性はお化粧するしないは誰が決めるのでしょうか?」それは「本人」が決めることで,周囲が勝手に視覚障害者は化粧を「する」「しない」「できる」「できない」を決めるのではないことの理解を深めていただいています.
最後に,「よく『当事者の気持ちに寄り添うことが大切だ』と言われていますが,視覚障害の女性の気持ちに寄り添えることは何でしょう?」という部分に触れます.回答は,「視覚に障害がある前に,その人を一人の『女性』であるということ.女性であるならば『美しくなりたい』という気持ちがあることを,認識して理解すること」と述べています.これらの回答は,ブラインドメイクができるようになった視覚障害の女性たちが,ケアメイク女子会で述べていたことを参考にしました.
4.「ブラインドメイク」は世界へ
「ブラインドメイクは我々医療では手の届かない患者さんを笑顔にする不思議な力を持っている」と、安藤伸朗先生(済生会新潟第二病院)は仰ってくださっています.ブランドメイクは,単に視覚障害者が鏡を見ないで,綺麗にフルメーキャップすることができる化粧技法のみではなく,“笑顔”につながっています.その笑顔は,見ている晴眼者の顔にも“笑顔”にする力があります.ブラインドメイクは「笑顔支援」だと言っていますが,その笑顔支援は今や国境を越えて世界へ広がっています.
それはなぜでしょう?世界にいる視覚に障害のある女性たちも,障害がある前に,一人の「女性」だということです.
大石華法 プロフィール
大阪府生まれ。日本福祉大学大学院福祉社会開発研究科社会福祉学専攻博士課程。高齢者・認知症患者・視覚障害者・精神障害者を対象とした、化粧の有用性に関する研究を行っている。主な研究論文に「ロービジョン検査判断材料としてのブラインドメイクの検討」「Family Support for Self-realization of the Visually Impaired Woman with Hereditary Blindness in a “Blind Makeup Lesson Program”」など。
一般社団法人日本ケアメイク協会理事長。
日本ケアメイク協会:http://www.caremake.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/caremake
活動履歴 http://www.caremake.jp/?page_id=42
@本勉強会で「ブラインドメイク」の講演は3年連続
2年前この勉強会で、大石華法さんにブラインドメイクの講演をして頂き、昨年は岩崎さん・若槻さんが講演。今回の大石さんの講演で3年連続になります。下記ご参照ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
報告:第228回(15‐02月)済生会新潟第二病院 眼科勉強会
演題:「視覚障害者の化粧技法について~ブラインドメイク・プログラム~」
講師:大石華法(日本ケアメイク協会)
日時:平成27年02月4(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
http://andonoburo.net/on/3418
報告:第240回(16-02)済生会新潟第二病院眼科勉強会 若槻/岩崎
演題:「ブラインドメイク 実践と体験」
講師:岩崎 深雪(新潟市;盲導犬ユーザー)
若槻 裕子(新潟市:化粧訓練士)
日時:平成28年02月17日(水)16:30~18:00
場所:済生会新潟第二病院眼科外来
http://andonoburo.net/on/4538
【後 記】
新潟で行われた勉強会にもかかわらず、わざわざ大阪と神戸から2名の参加があり、地元新潟の化粧訓練士・訓練生・視覚障害者を加えた5名が会場前方で揃ってブラインドメイクの実演、まさに壮観でした。
講演もパワフルで大石節全開でした。今回の講演で、ブラインドメイクのことを「たかがお化粧」などと言ってはならないことを再度確認できました。それまで家にこもりがちだった視覚障害の方が、お化粧することで生き生きとしてきて、本人が変わるだけでなく、家庭も地域も明るく変えるのです。また認知症の方へのメイクが効果あるというお話も新鮮でした。ケアメイクをするようになって娘さんと女子トークが出来るようになったというお話にも感動しました。これは実際にそういう方を見てみないと分からないのですが。私自身、新潟の視覚障害をお持ちの女性が、ブラインドメイクのお蔭で、どんどん見違えるように活発になっていくさまを目の当りにして、感動しました。
まさに医療ではできない笑顔を取り戻すことを可能にする魔法だと思いました。大石さんの、一般社団法人日本ケアメイク協会のブラインドメイク、ますますの発展を応援したいと思います。
PS:大石先生から下記伝言がありました。
「書籍出版のご支援をお願いします」
現在、ブラインドメイクをマスターした視覚障害の女性たち10名に「ブラインドメイク物語,それぞれの想い」を執筆してもらってます.
・「目が見えなくても化粧ができた!」彼女たちの想いを本にしたい!
(執筆:大石華法・「ブラインドメイク」体験者10名 136ページ予定
価格:3,240円(税込)判型:A5判 株式会社メディカ出版 fanfare企画)
300冊購入支援者がいれば,書籍になるそうです.
何冊でも結構ですので,ご支援お願い致します.
下記URLから支援登録が出来ます。
https://fanfare.medica.co.jp/book/projects/ohishi/
【今後の済生会新潟第二病院眼科 勉強会 & 研究会】
平成29年02月08日(水)16:30 ~ 18:00
第252回(17-02)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「物語としての病い」
宮坂 道夫(新潟大学医学部教授)
http://andonoburo.net/on/5482
平成29年02月25日(土)15時~18時
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
パネリスト
・平形 明人(杏林アイセンター 主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
http://andonoburo.net/on/5303
・高橋 政代(理化学研究所 プロジェクトリーダー)
「網膜再生医療とアイセンター」
http://andonoburo.net/on/5331
・清水美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
http://andonoburo.net/on/5336
オーガナイザー
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
平成29年03月08日(水)16:30 ~ 18:00
第253回(17-03)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「私たちは生まれてくる子に何を望むのか」
栗原 隆(新潟大学人文学部教授)
平成29年04月12日(水)16:30 ~ 18:00
第254回(17-04)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「私たちの出前授業 45×2
~目の不自由な人の未来のために、子どもたちの“今”のために~」
小島紀代子、小菅茂、入山豊次、吉井美恵子、三留五百枝
(NPO法人障害者自立支援センターオアシス)
平成29年05月10日(水)16:30 ~ 18:00
第255回(17-05)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「地域包括ケアシステムってなに?−新潟市における医療と介護の連携から−」
斎川克之(済生会新潟第二病院 地域連携福祉センター 副センター長
新潟市医師会在宅医療推進室室長)
平成29年06月07日(水)16:30 ~ 18:00
第256(17-06)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「視覚障害者とスマホ・タブレット 2017」
渡辺哲也(新潟大学 准教授:工学部 福祉人間工学科)
4月から(新潟大学 准教授:工学部 工学科 人間支援感性科学プログラム)
平成29年07月
第257(17-07)済生会新潟第二病院眼科勉強会
新潟盲学校弁論大会 イン 済生会 (予定)
平成29年09月02日(土)午後
新潟ロービジョン研究会2017 予定
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「私と視覚リハビリテーション」
詳細未定
平成29年11月18日(土)午後
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座
細井順(ヴォーリズ記念病院ホスピス長;滋賀県近江八幡市)
案内:第252回(17‐02月)済生会新潟第二病院眼科勉強会 宮坂道夫
演題:「物語としての病い」
講師:宮坂道夫(新潟大学医学部教授)
日時:平成29年02月08日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
済生会新潟第二病院眼科で、1996年(平成8年)6月から毎月行なっている勉強会。どなたでも大歓迎です(参加無料、事前登録なし、保険証不要)。ただし、お茶等のサービスもありません。悪しからず。
【抄 録】
21世紀の医療には、あまり目立ちはしないが「物語論」という静かな潮流がずっと流れ続けている。そこには多様な実践が含まれているが、中でも注目したいのが、「病いの物語」をケアに用いる実践である。これは、1970年代に心理療法の中から誕生したナラティヴ・セラピーと呼ばれる一群の実践に端を発している。
そこでは、患者の「自己物語」と「認知・経験」とが矛盾することで心理的問題が生じると見なされ、治療者が患者に「自己物語の書き換え」を促すことが、ケアの目標となる。例えば、アルコール依存症の集団療法では、「自らを律して生きてきた」という自己物語を抱く患者に対して、「飲酒習慣を変えられず、自己破壊的な行動をとっている」という認知を促し、「自らを律せられない無力な自分が、他者の力を借りて困難を乗り越えようとしている」という新しい自己物語に書き換えさせることが目標とされる。
さらに近年では、「自己物語の書き換え」を目的とせず、治療者が患者の「自己物語の承認」を促すだけにとどめる実践例も多数報告されており、それらがケア的実践として成りたっていること自体が興味深い。
筆者が高齢者やハンセン病回復者に実践しているのは、「人生紙芝居」であるが、これは視覚的な手法なので、眼科領域ではそのままでは使えないかもしれない。たとえば聴覚や触覚、味覚や臭覚に働きかける方法が考案できないものか、参加者と一緒に考えてみたい。
【略 歴】
1965年長野県松本市生まれ。
早稲田大学教育学部理学科生物学専修卒業、大阪大学大学院医学研究科修士課程修了、東京大学大学院医学系研究科博士課程単位取得、博士(医学、東大)。専門は医療倫理、ナラティヴ・アプローチ(医療における物語論)など。
2011年より新潟大学医学部保健学科教授。
著書に『医療倫理学の方法 - 原則, 手順, ナラティヴ』,(医学書院)、『ハンセン病 重監房の記録』(集英社)、『専門家をめざす人のための緩和医療学』(共著、南江堂)、『ナラティヴ・アプローチ』(共著、勁草書房)など。
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「新潟大学工学部渡辺研究室」と「新潟市障がい者ITサポートセンター」のご協力により実況ネット配信致します。以下のURLにアクセスして下さい。
http://www.ustream.tv/channel/niigata-saiseikai
当日の視聴のみ可能です。当方では録画はしておりません。録画することは禁じておりませんが、個人的な使用のみにお願いします。
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『済生会新潟第二病院 眼科勉強会』
1996年(平成8年)6月から、毎月欠かさずに続けています。誰でも参加出来ます。話題は眼科のことに限らず、何でもありです。参加者は毎回約20から30名くらいです。患者さん、市民の方、医者、看護師、病院スタッフ、学生、その他興味のある方が参加しています。眼科の外来で行いますから、せいぜい5m四方の狭い部屋で、寺子屋的な雰囲気を持った勉強会です。ゲストの方に約一時間お話して頂き、その後30分の意見交換があります。
日時:毎月第2水曜日16:30~18:00(原則)
場所:済生会新潟第二病院眼科外来
*勉強会のこれまでの報告は、下記でご覧頂けます。
1)ホームページ「すずらん」
新潟市西蒲区の視覚に障がいのある人とボランティアで構成している音声パソコン教室ホームページ
http://occhie3.sakura.ne.jp/suzuran/
2)済生会新潟第二病院 ホームページ
http://www.ngt.saiseikai.or.jp/section/ophthalmology/study.html
3)安藤 伸朗 ホームページ
http://andonoburo.net/
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【今後の済生会新潟第二病院眼科 勉強会 & 研究会】
平成29年02月25日(土)15時~18時
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
要事前登録
パネリスト
・平形 明人(杏林アイセンター 主任巣人教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
http://andonoburo.net/on/5303
・高橋 政代(理化学研究所 プロジェクトリーダー)
「演題:「網膜再生医療とアイセンター」
http://andonoburo.net/on/5331
・清水美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
http://andonoburo.net/on/5336
オーガナイザー
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
平成29年03月08日(水)16:30 ~ 18:00
第253回(17-03)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「私たちは生まれてくる子に何を望むのか」
栗原 隆(新潟大学人文学部教授)
平成29年04月12日(水)16:30 ~ 18:00
第254回(17-04)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「私たちの出前授業 45×2
~目の不自由な人の未来のために、子どもたちの“今”のために~」
小島紀代子、小菅茂、入山豊次、吉井美恵子、三留五百枝
(NPO法人障害者自立支援センターオアシス)
平成29年05月10日(水)16:30 ~ 18:00
第255回(17-05)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「地域包括ケアシステムってなに?−新潟市における医療と介護の連携から−」
斎川克之(済生会新潟第二病院 地域連携福祉センター 副センター長
新潟市医師会在宅医療推進室室長)
平成29年06月07日(水)16:30 ~ 18:00
第256(17-06)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「視覚障害者とスマホ・タブレット 2017」
渡辺哲也(新潟大学 准教授:工学部 福祉人間工学科)
4月から(新潟大学 准教授:工学部 工学科 人間支援感性科学プログラム)
平成29年07月
第257(17-07)済生会新潟第二病院眼科勉強会
新潟盲学校弁論大会 イン 済生会 (予定)
平成29年09月02日(土)午後
新潟ロービジョン研究会2017 予定
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「私と視覚リハビリテーション」
詳細未定
平成29年11月18日(土)午後
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座
細井順(ヴォーリズ記念病院ホスピス長;滋賀県近江八幡市)
日時;2017年02月25日(土)
開場:14時30分、公開講座:15時~18時
会場:新潟大学医学部 有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
主催:済生会新潟第二病院眼科
【パネリスト】
・平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
最近の眼科治療の進歩を述べ、長年我が国の視覚リハビリを牽引してきた杏林アイセンター・ロービジョン外来の意義を語ります。
「網膜再生医療とアイセンター」
再生医療の進歩(視細胞移植など)を紹介し、Next Visionという形で推進している就労を含めた新しい視覚リハビリの将来像を語ります。
・清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
【事前登録】済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
申込期限:平成29年02月23日(木)まで
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
Fax:025-233-6110
(可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)
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済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017に参加します
氏名~
所属(勤務先)~
職業~
住所~都道府県名と市町村名のみお願いします
連絡方法 e-mailアドレス~
Fax ~
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注:事前登録をして頂いた方には、一週間以内にお返事致します。
一週間を過ぎても当方からの連絡がない場合は、問い合わせください。
注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。
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『済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017』
15:00~安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
はじめに
15:05~平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
15:50~高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)
「網膜再生医療とアイセンター」
16:35~ コーヒーブレイク
16:45~清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
17:30~ディスカッション
「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
18:00~終了
案内:『済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017』 清水 美知子
日時;2017年02月25日(土)
開場:14時30分、公開講座:15時~18時
会場:新潟大学医学部 有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
参加無料/事前登録
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
主催:済生会新潟第二病院眼科
http://andonoburo.net/on/5423
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どなたでも参加できる「済生会新潟第二病院眼科 市民公開講座2017」を企画しました。ご期待下さい。
本公開講座では、平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)、高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)、清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)という3名のパネリストに講演して頂き、その後パネリスト間で「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」というテーマで討論して頂きます。
パネリスト
・平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
http://andonoburo.net/on/5303
・高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)
「網膜再生医療とアイセンター」
http://andonoburo.net/on/5331
・清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
http://andonoburo.net/on/5336
オーガナイザー
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
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今回は、清水美知子先生の抄録を以下に掲載します。
演題:「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
講師:清水美知子(フリーランスの歩行訓練士)
【抄 録】
わが国の視覚障害リハビリテーション(以下、視覚障害リハ)は、戦後まもなく就業(主にあん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師、以下三療師)を目標とする「職業リハビリテーション」として始まった。訓練は視覚障害者更生施設において、「職業復帰が可能な者」に対し、「障害が固定」した時期に始められた。寮生活のための生活動作、勉学のためのコミュニケーション技能など職業訓練を受けるために必要な動作や技能の習得を経て、三療師養成プログラムに移行した。1960年代に入ると社会参加促進事業の一つとして中途失明者緊急生活訓練事業が各自治体で始まった。それまでは、高齢者、慢性疾患を患う者など就労を目指さない者への視覚障害リハはほとんどなかった。この二つの事業は、視覚障害リハの中核事業として現在まで続いているが、最近は対象者のニーズとの間に乖離が生じているように思われる。
約70年の歳月を経た現在、視覚障害者の高齢化と、高齢期に視覚障害を負う者の増加などで視覚障害者の約7割が65歳以上となった。これからの視覚障害リハは若年者向けの職業リハビリテーションを行う一方、高齢の視覚障害者を主な対象として考えていくことになるものと思われる。また、長年医療分野の外で行われてきた視覚障害リハに20年程前から眼科(ロービジョンケア)が参入してきたことも重要な変化である。そのほか、障害者の権利と主体性、リハビリテーション概念、視覚障害原因、眼科医療などにも、これからの視覚障害リハを考える上で重要な変化が起きている。
本講演では、これまでの視覚障害リハの推移を概観し、これからのありようを考える。
【略 歴】
1979 - 施設/地域で視覚障害がある人の歩行訓練
1982 – 2002 視覚障害者更生施設江南施設施設長
1988 - 信楽園病院視覚障害リハビリテーション外来担当
2003 – 2012 耳原老松診療所・鳳クリニック視覚障害外来担当
会場の準備の都合もありますので事前登録をお願い致します。
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【事前登録】済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
申込期限:平成29年01月31日(火)まで
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
Fax:025-233-6110
(可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)
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済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017に参加します
氏名~
所属(勤務先)~
職業~
住所~都道府県名と市町村名のみお願いします
連絡方法 e-mailアドレス~
Fax ~
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注:事前登録をして頂いた方には、一週間以内にお返事致します。
一週間を過ぎても当方からの連絡がない場合は、問い合わせください。
注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。
案内:『済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017』 高橋 政代
日時;2017年02月25日(土)
開場:14時30分、公開講座:15時~18時
会場:新潟大学医学部 有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
参加無料/事前登録
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
主催:済生会新潟第二病院眼科
http://andonoburo.net/on/5402
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どなたでも参加できる公開講座「済生会新潟第二病院眼科 市民公開講座2017」を企画しました。ご期待下さい。
本公開講座では、平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)、高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)、清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)という3名のパネリストに講演して頂き、その後パネリスト間で「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」というテーマで討論して頂きます。
パネリスト
・平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
http://andonoburo.net/on/5303
・高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)
「網膜再生医療とアイセンター」
http://andonoburo.net/on/5331
・清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
http://andonoburo.net/on/5336
オーガナイザー
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
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今回は、高橋政代先生の抄録を以下に掲載します。
演題:網膜再生による視機能回復とロービジョンケア
講師:高橋政代 (理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)
【抄 録】
2014年9月に施行された加齢黄斑変性に対する自家iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞シート移植の1例は手術後2年を経過し安全性が確認された。視細胞移植も動物実験で効果が確認され前臨床試験へと進んでいるが、どんな治療法も最初の臨床研究では安全性確認が目的である。再生医療、特に網膜の再生医療はまったく新しい治療であり最初は効果も小さい。改良を重ねて徐々に効果的な治療となることが考えられるが、過剰な期待が持たれやすく、失望リスクを抱える。
一方で、新しい治療を開始する場合は治療のリスクとベネフィットを十分に吟味して慎重に進める必要があるが、日本ではゼロリスクを求める傾向があり進まないと言う問題がある。いずれもリスクコミニュケーションが重要となる。
過度な期待は治癒が唯一の問題解決法であると考えることから起こるので、ロービジョンケアという別の道を伝えることが重要である。再生医療はリハビリテーション(ロービジョンケア)とセットで完成することを周知する必要がある。また、新しい治療のリスクについては過剰な抑制にならないように、広い視野で最終ゴールを見据えた判断が必要である。
このような問題を解決し新しい医療を創るため、神戸で進行中の、研究、医療、患者ケア、福祉窓口、就労支援がワンストップとなるアイセンターと視覚障害のイメージ変革を目指す公益法人NEXT VISIONのisee運動についてご紹介する。
【略 歴】
1986 京都大学医学部卒業
1986 京都大学医学部眼科
1995 アメリカ ソーク研究所 研究員
2001 京都大学医学部附属病院 助教授
2006 理化学研究所 チームリーダー
2012 理化学研究所 プロジェクトリーダー
現在に至る
会場の準備の都合もありますので事前登録をお願い致します。
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【事前登録】済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
申込期限:平成29年01月31日(火)まで
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
Fax:025-233-6110
(可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)
***************************************************
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017に参加します
氏名~
所属(勤務先)~
職業~
住所~都道府県名と市町村名のみお願いします
連絡方法 e-mailアドレス~
Fax ~
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一週間を過ぎても当方からの連絡がない場合は、問い合わせください。
注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。
報告:第250回(16-12)済生会新潟第二病院眼科勉強会 (清水美知子)
演題:杖で歩くこと、犬と歩くこと、人と歩くこと
講師:清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
日時:平成28年12月14日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院眼科外来
【講演要約】
1. 歩行手段として
視覚障害がある人が街を歩く場合、杖、犬、人の三つの手段があり、外出ごとに行き先、距離、交通機関などを考慮して、一つまたは複数の手段を選択して歩いている。
1)杖(ロングケイン)
物と当たったり段差(例:縁石、階段)を踏み外したりしないよう、杖を身体の前で左右に振り、物や段差を検知して歩くための杖を「ロングケイン(long cane)」と呼ぶ。ほとんどが白色であるため「白杖」と呼ばれることが多い。白杖には他に、ガイドと歩くときに携行するためのガイドケイン、周囲に視覚障害があることを示すためのシンボルケイン(またはIDケイン)、身体を支えるためのサポートケインがある。
杖の場合、杖を持った手より上、すなわち頭部を含む上半身は防御できない。また使用者は進路上の物を検知すべく杖を左右に振るが、進路上に杖で検知し残した区域ができ、この区域に入った交通標識のポールや電柱などが身体に接触する。
2)盲導犬
盲導犬は使用者の「パートナー」などと呼ばれる存在で、使用者の指揮のもと使用者と一体となって障害物を回避し段差や角で停止する。使用者はハーネスを介して知る犬の動きに追随して歩く。盲導犬の場合、前方の障害物を犬が眼で認識し、接触することなく回避ルートを歩くので、歩行は安定的に進行する。
盲導犬との歩行の特徴の一つに「風をきる」ような速い歩行速度が挙げられるが、これは遅い速度で歩くことが苦手ということでもあり、盲導犬使用者にはある程度以上の速度で歩く能力が求められる。また、犬の世話及び健康管理、犬の基本誘導行動の確認と維持は使用者の責任であり、それが行われてはじめて外出時の安全な歩行が確保できる。
3)人
人はガイド(街の人、ボランティア、移動支援従業者、同行援護従業者など)である。人と歩くのも盲導犬とほぼ同じで、人の腕を掴んだり肩に手を置くなどの方法で追随して歩く。盲導犬と歩く時のように人に道順などを指示する。
杖は単なる道具であるが、盲導犬と人は意思と感情を持つ生きた存在である。使用者と盲導犬または人との関係は歩行の安全性や効率性に大きく影響する。特にガイドと歩く場合は互いへの気遣いが必要であるが、使用者の主体性が尊重されなければならない。
2.社会との相互作用への影響
1)杖使用者と盲導犬使用者
外を歩けば、社会との相互作用が生じる。その主な状況が「援助依頼」である。方向を失った時や初めての交差点を横断する時などに街の人に「すみません」「手を貸してください」などと声をかけ、援助を依頼する。近くを通る人がそれに応えるが、時にそれに気づかない、あるいは気づいても応えないこともある。
援助依頼の際、杖使用者より盲導犬使用者の方が、援助が得やすいと言われる。今回参加した盲導犬使用者からも杖を使って歩いている時より盲導犬と歩いているときの方がより頻回に声をかけられるとの体験談が聞かれた。盲導犬は周囲の注意を引き、その場の雰囲気を和ませ、会話のきっかけとなるなど使用者と社会との相互作用を促し促進する存在であると言われている。街の人は一般的に障害者との接触体験が少なく援助の要請にどう応えたらいいのか迷い、対応を躊躇してしまいがちである。そのような状況で、盲導犬は街の人の心理的な抵抗感やぎこちなさを軽減するための緩衝材あるいは潤滑油のような役割を果たすのかもしれない。
参加者の一人は、盲導犬と社会へ出ていく時の気持ちを妊娠している女性に例え、独りでは街の中に出ていく決断ができなかったが盲導犬の存在が自分を強くしたと語った。また、街で人に声をかけられることを避けていたけれども盲導犬と外出することで人との接触に積極的になった等、同様の体験談が聞かれた。
2)人
人と歩く状況で、一般的なのは同行援護サービスを利用した外出である。同行援護サービスには移動支援以外に、代筆代読支援、摂食や排泄の介護なども含まれている。同行援護従業者は、外出中常に傍にいて視覚障害により生じる情報障害を補償し、視覚障害がある人と社会との相互作用を支援する存在である。
視覚障害がある人の「常に近くにいる専属の支援者」という存在は、安全が確保される一方、時に障害者と社会の間に見えない垣根を立ててしまう危険を含んでいる。つまり障害者と社会の間で双方から依頼を受け、仲介行為をすることにより障害者と社会との直接的な接触がなくなり、相互理解のための機会が失われてしまうのである。今回、参加者のほぼ全員が、「コンビニが混んでいる時には同行援護従業者に買い物の支払いを頼んでしまう」と話した。社会の側も同行援護従業者に任せ、自分が直接視覚障害がある人と関わらない状況を生みやすい。
視覚障害がある人の外出手段としての杖、盲導犬及び人について話し、参加者と意見を交わした。外出の手段としてそれぞれに一長一短があるが、視覚障害がある人の安全な街歩きのためには、当事者も支援者も、そして社会も、相互作用によって互いの理解が深まることを忘れてはならないであろう。
【略 歴】
1979年~2002年 視覚障害者更生訓練施設に勤務、
その後在宅視覚障害者の訪問訓練事業に関わる
1988年~新潟市社会事業協会「信楽園病院」にて、視覚障害リハビリテーション外来担当
2002年~フリーランスの歩行訓練士
【後 記】
流石の清水節でした。改めて、杖で歩くこと、犬と歩くこと、人と歩くことを考えた時間でした。Shared identity という単語も新鮮でした。「白杖」を知らない人が多いことにもビックリでした。
「杖の場合、頭部を含む上半身は防御できない」「盲導犬の世話及び健康管理、犬の基本誘導行動の確認と維持は使用者の責任」「ガイドと歩く場合は互いへの気遣いが必要であるが、障害者の主体性が尊重されなければならない」「援助依頼の際、杖使用者より盲導犬使用者の方が、援助が得やすいと言われる」、、、ほんとそうですね。特に「常に近くにいる専属の支援者という存在は、安全が確保される一方、時に障害者と社会の間に見えない垣根を立ててしまう危険を含んでいる」という指摘は重いと思いました。
「歩く」ということが障がい者自身の生活に必要な行動であるだけでなく、ある意味カミング・アウトであり、自己表現だと改めて感じました。毎回清水さんから教わることは多いです。益々のご活躍を祈念致します。
(参考まで)清水さんは済生会新潟第二病院眼科勉強会で過去9回講演しています。それらの講演要約はandonoburo.netに掲載しています。以下に、それらをまとめて列記します。
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●第235回(15-09)済生会新潟第二病院眼科勉強会 清水美知子
日時:平成27年9月9日(水)16:30~18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
演題:街歩きを通して考える社会の視覚障害者観と当事者の心理
講師:清水美知子(フリーランスの歩行訓練士)
http://andonoburo.net/on/4065
●第204回(13‐02月)済生会新潟第二病院 眼科勉強会
日時:平成25年2月13日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
演題:「歩行訓練40余年を振り返る」
講師:清水 美知子 (フリーランスの歩行訓練士;埼玉県)
http://andonoburo.net/on/1751
●第183回(11‐05月) 済生会新潟第二病院 眼科勉強会
日時:平成23年5月18日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
演題:「初めての道を歩く」
講師:清水美知子 (歩行訓練士;埼玉県)
http://andonoburo.net/on/4545
●第160回(09‐06月) 済生会新潟第二病院 眼科勉強会
日時:平成21年6月10日 (水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
演題:「杖に関する質問にお答えします」
講師:清水 美知子(歩行訓練士;埼玉県)
http://andonoburo.net/on/4550
●第143回(08‐01月) 済生会新潟第二病院 眼科勉強会
日時:平成20年1月9日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
演題:『歩行訓練士は何を教えるのか
ー自分の歩行訓練プログラムを考えるために』
講師:清水美知子(歩行訓練士;埼玉県)
http://andonoburo.net/on/4553
●第122回(06‐5月)済生会新潟第二病院眼科勉強会
日時:平成18年5月10日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
演題:『カタカナ語で見る視覚障害者のリハビリテーション』
講師:清水美知子(歩行訓練士)
http://andonoburo.net/on/4557
●第102回(2004‐9月)済生会新潟第二病院眼科勉強会
日時:平成16年9月8日 (水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
演題:「視覚障害者の歩行を分析する」
講師:清水美知子(歩行訓練士)
http://andonoburo.net/on/4561
●第87回済生会新潟第二病院眼科勉強会 清水美知子
日時:2003年8月20日(水) 16:30~18:00
場所: 済生会新潟第二病院 眼科外来
演題 「Coming-out Part 2 家族、身近な無理解者」
演者 清水美知子(歩行訓練士)
http://andonoburo.net/on/4030
●第76回(2002‐9月)済生会新潟第二病院眼科勉強会 清水美知子
日時:2002年9月11日(水)16:00~17:30
場所: 済生会新潟第二病院 眼科外来
演題:「Coming out –人目にさらす」
講師:清水美知子 (信楽園病院視覚障害リハビリ外来担当)
http://andonoburo.net/on/4023
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【今後の済生会新潟第二病院眼科 勉強会 & 研究会】
平成29年02月08日(水)16:30 ~ 18:00
第252回(17-02)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「物語としての病い」
宮坂 道夫(新潟大学医学部教授)
平成29年02月25日(土)15時~18時
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
オーガナイザー
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
パネリスト
・平形 明人(杏林アイセンター 主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
http://andonoburo.net/on/5303
・高橋 政代(理化学研究所 プロジェクトリーダー)
「演題:「網膜再生医療とアイセンター」
http://andonoburo.net/on/5331
・清水美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
http://andonoburo.net/on/5336
平成29年03月08日(水)16:30 ~ 18:00
第253回(17-03)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「私たちは生まれてくる子に何を望むのか」
栗原 隆(新潟大学人文学部教授)
平成29年04月12日(水)16:30 ~ 18:00
第254回(17-04)済生会新潟第二病院眼科勉強会
演題未定
小島紀代子、小菅茂、入山豊次、吉井美恵子、三留五百枝
(NPO法人障害者自立支援センターオアシス)
平成29年05月10日(水)16:30 ~ 18:00
第255回(17-05)済生会新潟第二病院眼科勉強会
演題未定
斎川克之(済生会新潟第二病院 地域医療連携室長)
平成29年06月07日(水)16:30 ~ 18:00
第256(17-06)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「視覚障害者とスマホ・タブレット 2017」
渡辺哲也(新潟大学 准教授:工学部 福祉人間工学科)
4月から(新潟大学 准教授:工学部 工学科 人間支援感性科学プログラム)
平成29年07月
第257(17-07)済生会新潟第二病院眼科勉強会
新潟盲学校弁論大会 イン 済生会 (予定)
平成29年09月02日(土)午後
新潟ロービジョン研究会2017 予定
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
詳細未定
平成29年11月18日(土)午後
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座
細井順(ヴォーリズ記念病院ホスピス長)
案内:『済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017』 平形 明人
日時;2017年02月25日(土)
開場:14時30分、公開講座:15時~18時
会場:新潟大学医学部 有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
参加無料/事前登録
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
主催:済生会新潟第二病院眼科
http://andonoburo.net/on/5376
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どなたでも参加できる公開講座「済生会新潟第二病院眼科 市民公開講座2017」を企画しました。ご期待下さい。
本公開講座では、平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)、高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)、清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)という3名のパネリストに講演して頂き、その後パネリスト間で「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」というテーマで討論して頂きます。
パネリスト
・平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
http://andonoburo.net/on/5303
・高橋 政代(理化学研究所CDB 網膜再生医療研究開発プロジェクト)
「網膜再生医療とアイセンター」
http://andonoburo.net/on/5331
・清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
http://andonoburo.net/on/5336
オーガナイザー
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
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今回は、平形明人先生の抄録を以下に掲載します。
演題:「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
講師:平形 明人(杏林アイセンター;主任教授)
【抄 録】
眼科臨床においての基本は、眼科治療を介して患者の活動範囲を維持、拡大することだと思います。それを表現するのがロービジョンケアだと考えます。
ロービジョンケアの重要性は眼科領域ではかなり普及してきました。しかし、対象となる病態や患者背景は多様であり、施設により実施方法やロービジョンケア担当の職種は異なっています。今回は、杏林大学病院眼科では、どのようにロービジョン外来が誕生してロービジョンケアが実施されてきたのかを代表症例を振り返りながら、大学病院におけるロービジョン外来の意義を整理したいと思います。
杏林大学眼科では1992年頃からロービジョン外来の必要性が提案され、1994年に医師と視能訓練士のチームで専門外来として出発しました。そして、1999年の杏林アイセンター設立時に施設が拡充して、2005年からは歩行訓練士も参加し現在まで多くの視覚障害者に貢献してきました。手術後患者の生活拡大のための適切な眼鏡矯正から先天疾患、加齢黄斑変性、網膜色素変性、緑内障、糖尿病網膜症、強度近視症例まで、様々な病態に基づくニーズにロービジョンケアが求められ、難治性疾患の多い大学病院には欠かせない外来になっています。同時に、研修医や医学生教育にも重要な役割を果たしています。
【略 歴】
1982年 慶應義塾大学医学部卒業、同眼科学教室入局
1987年 慶應義塾大学医学部助手
1989年 米国Duke大学Eye Center留学
1992年 杏林大学医学部眼科講師
1997年 杏林大学医学部眼科助教授
2005年 杏林大学医学部眼科教授
2008年 杏林大学医学部眼科主任教授 現在に至る
会場の準備の都合もありますので事前登録をお願い致します。
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【事前登録】済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
申込期限:平成29年01月31日(火)まで
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
Fax:025-233-6110
(可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)
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済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017に参加します
氏名~
所属(勤務先)~
職業~
住所~都道府県名と市町村名のみお願いします
連絡方法 e-mailアドレス~
Fax ~
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注:事前登録をして頂いた方には、一週間以内にお返事致します。
一週間を過ぎても当方からの連絡がない場合は、問い合わせください。
注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。
報告:第249回(16-11)済生会新潟第二病院眼科勉強会 (青木 学)
演題:「視覚障がい者議員としての歩み
~社会の変化に手ごたえを感じながら~」
講師:青木 学(新潟市市議会議員)
日時:平成28年11月09日(水)16:30 ~ 18:00
会場:済生会新潟第二病院 眼科外来
【講演要約】
Ⅰ.議会での活動
私は1995年4月に行われた新潟市議会議員選挙に「バリアフリー社会実現」を掲げ立候補し、初当選を果たした。以来6期20年余、多くの市民の皆さんのご支援をいただき、また協働して様々な課題に取り組んでくることができた。当選後、まず最初に私が行ったことは、議会での活動がスムーズにできるよう、議会内の環境整備についての要望書の提出であった。 主な要望項目は①議案や資料など、点字や音声録音による提供、②議会内の各室への点字標記の設置、③課長以上の職員の点字名簿の提供であった。
これらの要望に対しては、執行部側も議会事務局も前向きに対応してくれた。ただ、議案などの点訳については、私にとって最も重要なことであったが、当然市の職員には点字に詳しいものがおらず、点字返還ソフトを駆使しながら、変換ミスも多かったが最低限の資料を用意するという状況だった。その後、職員も点字変換に慣れてきて、審査に関わるものは、図や表以外は相当程度点字で用意されるようになった。またパソコンの活用が進む中で、審査に関わるもの以外のものを含め、様々な資料を電子データとして提供してもらうことが日常的になり、瞬時に情報を得ることができるようになった。行政側からの情報提供だけでなく、私自身、インターネットを通じて、新聞記事や、その他の多くの情報を得ることができるようになり、IT技術の進歩によって、他の議員との情報格差も格段に縮小されてきたと感じている。
周囲の議員との関係については、私が所属した会派のメンバーは、私の立場をよく理解してくれ、環境整備に関する要望書も私個人ではなく、会派として提出してくれた。また他の会派の議員からは、最初のころは、私が一人で廊下を歩いているのを見て、「青木君、一人で歩けるんだね」と感心したように声をかけてくれる先輩議員もいたが、時間が経つにつれ、ごく自然に接してくれるようになった。
2000年に常任委員会の委員長に就任することになったが、前の年に候補として名前が挙がった時、「他の会派の議員から「青木さん、委員会の運営は大丈夫か」との声があり、一度見送ったという経緯がある。この年については、同じ会派の議員がしっかりと支え、事務局ともしっかり打ち合わせをし準備して臨むということを私からも表明し、委員長就任が承認された。実際の委員会運営では、各委員が発言にあたって挙手をする際、自分の名前を名乗り、執行部側の課長なども同じように対応してくれ、関係者の様々な協力を得て、1年間の任務を終えることができた。
2011年から13年にかけては、副議長を務めさせていただいた。議長、副議長の選任にあたっては、それぞれ初心表明をし、選挙によって選ばれる。これまで議会改革などに一緒に取り組んできた仲間の議員たちから、選挙への立候補を勧められた。そのことはありがたく感じたが、議会全体の運営や対外的な場への参加など、私に十分熟すことができるだろうかという不安が正直頭を過った。私に話を勧めてくれた議員たちから、「自分たちもサポートするから」という言葉をもらい決心した。本会議は、全議員そして市長はじめ、各部長が揃って質疑などを行う場である。ここでも各出席者が発言をする時は、名前を名乗って発言するというルールが確立された。このように、周囲の議員そして執行部の職員などから様々な形で協力してもらいながら、これまで議会活動を続けてくることができている。
Ⅱ.市民との協力によって進めることができた事業について
ここからは、視覚障がい議員として、多くの関係者と協議、協力しながら取り組んできた主なものを紹介する。
1)情報提供の充実
20年前は「市報にいがた」が週2回ダイジェスト版として発行されていたが、一般のものと同様、毎週の発行となった。現在は点字版、音声版、デイジー版の3種が発行されている。この他にも議会だよりや市の事業に関する資料などが点字などで市民に提供されるようになった。
2)まちづくりにおけるハード、ソフトの整備の推進
点字ブロックの整備はもちろん、超低床ノンステップバスの導入、街中に補助犬用トイレの設置、中央図書館に視覚障がい者のための対面朗読室や音声読み取り装置の設置、そして公共施設の整備にあたっては、その過程で障がい者の意見を聞くことが当たり前のこととして取り組まれるようになった。
3)同行援護と移動支援について
同行援護については、全国的に利用時間や利用目的について一定の制限を課しているところが多いようだが、新潟市においては、ギャンブルなどは目的から除外されているが、基本的に本人の活動の状況に応じて利用時間を設定しており、一律な基準は設けていない。また通所、通学についても、移動支援で週3回まで対応することとしており、これも全国的には希な取り組みである。
4)障がい者ITサポートセンター事業について
政令市としてこのセンターを設置しているところは、新潟市のみであり、新潟大学の林先生のご協力によって、ITの利活用の支援が進んでいる。
5)市職員採用試験における点字受験の実施
これについては2007年度から実施されることになったが、その後、受験者は現れなかった。しかし2013年度に初めて全盲の女性が点字による受験をし、合格した。現在はパソコンなどを駆使しながら、業務に当たっている。
6)「障がいのある人もない人も共に生きるまちづくり条例」の制定
国連で障害者の権利条約が採択されたことを受け、市としてもその理念を生かした独自の条例をつくるべきとの議論が始まり、丁寧な検討を経て、昨年10月に成立、本年4月より施行となった。同月に施行となった「障害者差別解消法」と一体となって効果を表すことが期待される面と同時に、法律の弱点を補完するものになっている。
Ⅲ.終わりに
国際社会としても、国としても、そして市としても、条約や法律、条例が整備されてきたように、着実に社会も、市民も、障がい者の存在を認識し、当事者の声を大切にしようとする空気が大きく広がってきたと思う。
これからも、障がいのある人もない人も、一人ひとりが大切にされ、共に生きる社会を目指して、多くの皆さんと協力し行動していきたい。
【略 歴】
小学6年の時、網膜色素変性症のため視力を失う
新潟盲学校中学・高等部、京都府立盲学校を経て、京都外国語大学英米語学科進学
1991年 同大学卒業。米国セントラルワシントン大学大学院に留学
1993年 同大学院終了。帰国後、通訳や家庭教師を務めながら市民活動に参加
1995年 「バリアフリー社会の実現」を掲げ、市議選に立候補し初当選を果たす
現在に至る
議員活動の他、現在社会福祉法人自立生活福祉会理事長、新潟市視覚障害者福祉協会会長、新潟県立大学非常勤講師を務める
「青木まなぶとあゆむ虹の会」
http://www.aokimanabu.com/index.html
【後記】
前回は小学6年生の頃に網膜色素変性と診断され、盲学校、京都外国語大学、米国セントラルワシントン大学大学院留学から、新潟市会議員に当選するまでのお話でした。
今回は、新潟市市会議員として21年間の経験と成果についてのお話でした。大変興味深く拝聴しました。色々とご苦労があったと思いますが、サラッと何でもなかったかのようにお話される様に心動かされました。
青木先生には、今後も障がい者を代表して議会で活躍して頂きたいと思います。応援します。
@参考
青木さんには、昨年は市会議員になるまでのお話して頂きました。
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報告:第227回(15‐01月)済生会新潟第二病院 眼科勉強会 青木学
「視覚障がい者としての歩み~自分と向き合いながら、社会と向き合いながら」
青木 学(新潟市市会議員)
日時:平成27年01月14(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
http://andonoburo.net/on/3401
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【今後の済生会新潟第二病院眼科 勉強会 & 研究会】
平成29年01月11日(水)16:30 ~ 18:00
第251回(17-01)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「ブラインドメイク」は、世界へー視覚障害者である前に一人の女性としてー
大石 華法(日本ケアメイク協会)
http://andonoburo.net/on/5276
平成29年02月08日(水)16:30 ~ 18:00
第252回(17-02)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「物語としての病い」
宮坂 道夫(新潟大学医学部教授)
平成29年02月25日(土)15時~18時
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座2017
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
テーマ:「眼科及び視覚リハビリの現状と将来を語る」
オーガナイザー
安藤 伸朗(済生会新潟第二病院眼科)
パネリスト
・平形 明人(杏林アイセンター 主任教授)
「杏林アイセンターのロービジョン外来を振り返って」
http://andonoburo.net/on/5303
・高橋 政代(理化学研究所 プロジェクトリーダー)
「演題:「網膜再生医療とアイセンター」
http://andonoburo.net/on/5331
・清水美知子(フリーランスの歩行訓練士)
「視覚障害リハビリテーションのこれまでとこれから」
http://andonoburo.net/on/5336
平成29年03月08日(水)16:30 ~ 18:00
第253回(17-03)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「私たちは生まれてくる子に何を望むのか」
栗原 隆(新潟大学人文学部教授)
平成29年04月12日(水)16:30 ~ 18:00
第254回(17-04)済生会新潟第二病院眼科勉強会
演題未定
小島紀代子、小菅茂、入山豊次、吉井美恵子、三留五百枝
(NPO法人障害者自立支援センターオアシス)
成29年05月10日(水)16:30 ~ 18:00
第255回(17-05)済生会新潟第二病院眼科勉強会
演題未定
斎川克之(済生会新潟第二病院 地域医療連携室長)
平成29年06月07日(水)16:30 ~ 18:00
第256(17-06)済生会新潟第二病院眼科勉強会
「視覚障害者とスマホ・タブレット 2017」
渡辺哲也(新潟大学 准教授:工学部 福祉人間工学科)
4月から(新潟大学 准教授:工学部 工学科 人間支援感性科学プログラム)
平成29年07月
第257(17-07)済生会新潟第二病院眼科勉強会
新潟盲学校弁論大会 イン 済生会 (予定)
平成29年09月02日(土)午後
新潟ロービジョン研究会2017 予定
会場:新潟大学医学部有壬記念館(ゆうじんきねんかん)2階会議室
詳細未定
平成29年11月18日(土)午後
済生会新潟第二病院眼科-市民公開講座
細井順(ヴォーリズ記念病院ホスピス長)